研究課題/領域番号 |
20H03361
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長瀬 博 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 名誉教授 (70383651)
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研究分担者 |
南雲 康行 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 主任研究員 (00459661)
斉藤 毅 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 准教授 (80609933)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | オレキシン1受容体 / 作動薬 / オレキシン / 分子設計 / アゴニスト / 創薬化学 / オレキシン受容体 / GPCR / オレキシン1受容体 / 薬理評価 / 機能解明 |
研究開始時の研究の概要 |
神経ペプチド「オレキシン」を産生するニューロンの後天的欠損は、睡眠覚醒障害であるナルコレプシーの病因である。オレキシン受容体に対する選択的な低分子作動薬の欠如は、疾患に関わるオレキシン受容体の機能解明において大きな足枷となっているだけで無く、ナルコレプシー治療に真に有効な薬物開発を見誤らせる可能性がある。研究代表者らは、世界初のオレキシン1受容体作動薬の創製から薬理学研究までを一貫して実施し、オレキシンがナルコレプシーに及ぼす影響、治療標的としてのオレキシン受容体の有効性を検証する。
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研究成果の概要 |
弱いながらもOX1R作動活性を示すアゼピン骨格を有する化合物とテトラリン骨格を有する化合物を起点として、構造類似性に着目した分子設計により新たに設計したハイブリッド分子がOX1R、OX2R双方に作動活性を示すデュアル活性を示すことを見出した。ビフェニル基の有無によりOX2R作動活性が劇的に変化することから、ビフェニル基に注目した構造活性相関研究によりOX1R選択性を示すケイ皮酸アミドユニットを見出し、アミド基上の置換基を最適化することで世界初となるOX1R選択的作動薬の創出に成功した。得られたOX1R選択的作動薬は、マウスにおいて顕著な疼痛抑制効果を示すことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
OX1Rは情動や覚醒維持に関与することが知られているが、OX1Rの活性化がどのようなメカニズムでこれら作用を制御しているかは未だ十分に明らかとされておらず、またナルコレプシーなどオレキシン関連疾患におけるOX1R の役割も不明なままである。従って、OX1Rを選択的に活性化することの出来る作動薬は、これら課題を検討、解決する上で重要なケミカルツールとなる。
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