研究課題/領域番号 |
20H03405
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
廣田 豪 九州大学, 大学病院, 准教授/副薬剤部長 (80423573)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
|
キーワード | 高血糖 / 薬物トランスポーター / 生活習慣病 / microRNA / 薬物動態予測 / エクソソーム / 糖尿病 / 薬物動態 |
研究開始時の研究の概要 |
生活習慣病の治療において、薬物療法は重要な手段の一つであるが、病態時の遺伝子発現変化により薬物動態が変動することが近年報告されている。しかしながら、侵襲性の低い方法で薬物動態の主要臓器である腸、肝臓などにおける遺伝子機能を推測するのは困難である。本研究では、血漿からのexosome分取に基づくmiRNA定量法を応用して、病態時薬物動態変動を反映したバイオマーカーを確立することを目指している。
|
研究成果の概要 |
薬物トランスポーターの発現は、糖尿病により変動すると報告されている。グルコース濃度の変動とRNAメチル化機構であるN6-methyladenosine(m6A)修飾の関連について、in vitro解析を行った。その結果、高濃度グルコース条件下において脱メチル化酵素であるFat mass and obesity-associated(FTO)の発現量が低下し、m6A修飾状態に変動を示す遺伝子としてorganic anion transporterを検出した。FTO制御に関連するmiRNAを特定したことから、血中miRNAをバイオマーカーとすることで、薬物療法の個別適正化への展開が期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病患者は様々な疾病の発症率が高く、服用薬が多様化している。本研究にて、高血糖によりRNAメチル化が変動し、その発現量が上昇したorganic anion transporterは、幅広い薬物を基質とする。糖尿病合併症の一種である脂質異常症の治療薬であるスタチンは、一部のorganic anion transporter によって輸送される。同遺伝子の発現変動は、薬効に影響する可能性が考えられる。以上より、高濃度グルコース条件下における薬物トランスポーター発現制御機構を理解することは、多様な薬物を服用する糖尿病患者に対して、適切な投与設計を行う上で有用な情報となり得る。
|