研究課題/領域番号 |
20H03411
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
渡部 剛 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80220903)
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研究分担者 |
甲賀 大輔 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (30467071)
穂坂 正博 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (80311603)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | グラニン蛋白 / 分泌顆粒 / ホルモン分泌調節 / プロセシング / 膵島β細胞 / 下垂体後葉 / 視床下部 / 生活習慣病 / 内分泌細胞 / ストレス応答 / 下垂体前葉 |
研究開始時の研究の概要 |
先天的な遺伝的素因に不適切な生活習慣という後天的負荷が加わって起こる疾患群は生活習慣病と呼ばれ、現代社会で医療上の大きな問題となっている。我々はこれまでに、活性型ペプチドホルモンの分泌調節に関わるセクレトグラニン3(Sg3)という蛋白質を欠損させたマウスで、代表的な生活習慣病である2型糖尿病のような症状が出現することを見出した。この発見を踏まえて、本研究では、このSg3を含むグラニン蛋白という一群の蛋白質の遺伝子欠損マウスがどのような症状を呈するか解析し、2型糖尿病などの生活習慣病の病因の解明や危険因子の評価方法の確立を目指している。
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研究実績の概要 |
内分泌細胞の分泌顆粒へのペプチドホルモンの選択的な輸送・蓄積過程には、グラニン蛋白と総称される一群の可溶性酸性蛋白の関与が示唆されてきたが、複数のグラニン蛋白の存在による機能的冗長性のために、その生理的意義については未だ不明な点が多い。そこで、本研究課題では、このグラニン蛋白の生理的意義の解明を目指して、2系統の代表的なグラニン蛋白セクレトグラニンII (Sg2)およびセクレトグラニンIII (Sg3)の遺伝子欠損マウス (KOマウス) を作成し、ホルモン分泌需要を増大させた場合に顕在化する内分泌学的不全症状を解析している。2022年度までにSg2-KOマウスおよびSg3-KOマウスの下垂体組織における遺伝子発現の変化をDNAマイクロアレイで比較・解析し、下垂体前葉ホルモン遺伝子の発現が全般的に低下する傾向を見出していたので、2023年度には下垂体における下垂体前葉ホルモン発現の変化をさらに詳細に定量的PCR法とイムノブロッティング法で解析した。その結果、野生型マウスと比較して、Sg2-KOマウス、Sg3-KOマウス、およびSg2/Sg3-DKOマウスで成長ホルモン (GH) の発現が有意に減少していることが明らかになった。さらに、Sg2-KOマウスではACTH前駆体 (POMC) の発現も有意に低下していた。この実験結果から、グラニン蛋白のうち、特にSg2は視床下部性の下垂体前葉ホルモン放出ホルモンであるGHRHおよびCRHの分泌に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。ただし、Sg2-KOマウスでは下垂体における内在性のグラニン蛋白CgAの発現及びβグラニンへのプロセシングが増強されていたことから、Sg2が欠損した場合には、健常な他のグラニン蛋白がSg2欠損による機能障害を代償している可能性が示された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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