研究課題/領域番号 |
20H03419
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
尾仲 達史 自治医科大学, 医学部, 教授 (90177254)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | オキシトシン / ストレス / 社会的敗北 / 視床下部 / すくみ行動 / 社会的ストレス / 積極的対処行動 / 視床下部腹内側部 |
研究開始時の研究の概要 |
社会的ストレスが負荷された時、状況に応じて適切な対処行動をとることはその個体の生存に重要である。例えば、攻撃的な同種の社会的強者に出会ったとき、動物は、行なっていた行動を中止し、距離が遠ければ逃走、間近くであれば敗北(服従)姿勢を提示し優位個体からの攻撃を減弱させる。本研究は、この状況に応じた積極的な対処行動を選択するための神経回路を、特にオキシトシン系の機能に注目し、遺伝子改変動物とウィルスベクターを組み合わせて明らかにする。
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研究成果の概要 |
敵対的な状況での積極的対処行動である社会的敗北姿勢を示すのに視床下部室傍核オキシトシン産生ニューロンとその投射先の視床下部腹内側核のオキシトシン受容体発現ニューロンが促進していることが、活動記録実験、局所ニューロン刺激実験、コンディショナルノックアウトマウスを使用した実験で示唆された。これに対して、親和的状況における積極的対処行動である毛繕いには別の領域のオキシトシン受容体発現ニューロンが機能している可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
状況に応じて適切な積極的社会的対処行動をとることは、社会を構成する動物にとって重要なことである。本研究の結果から、視床下部オキシトシンニューロンと様々な領域のオキシトシン受容体発現ニューロンが、積極的な対処行動を促進させていることが示唆された。本研究は社会を構成するための積極的な対処行動を支える生物学的基盤を明らかにするだけでなく、社会的行動に障害をきたす疾患の治療に資する基盤的知見を提供する。
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