研究課題/領域番号 |
20H03425
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設) |
研究代表者 |
榎木 亮介 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設), 生命創成探究センター, 准教授 (00528341)
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研究分担者 |
江川 潔 北海道大学, 医学研究院, 助教 (40450829)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 概日時計 / 視交叉上核 / イメージング / 神経細胞 / GABA / 概日リズム / 塩素イオン / 生物時計 / 光イメージング / クロライドイオン / 神経ネットワーク / カルシウム / クロライド / 神経回路 |
研究開始時の研究の概要 |
私たち哺乳類の概日リズムの中枢は、脳深部にある小さな神経核(視交叉上核)に局在し、他の脳領域や全身にリズム情報を発振して、睡眠覚醒サイクルやホルモン分泌などの約24時間の生理機能を制御している。視交叉上核は約2万個のGABA作動性の神経細胞により構成されるが、「なぜ概日リズム中枢はGABA作動性神経細胞から構成されるのか?」という根源的な問いに対して私達は明確な回答を持ち合わせていない。本研究では、これまで申請者が開発してきた長期/多機能の光イメージング計測を用い、GABA作動性神経細胞が「いつ・どこで・どのように」働くのかを明らかし、概日リズム中枢の神経回路の作動原理を理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
哺乳類の概日リズム中枢である視交叉上核が「何故GABA作動性神経細胞で構成されるか」という生理的意義を、光イメージング技術を駆使して解明することを目指して研究を行った。GABAの興奮性-抑制性の応答の方向性を決定する主たる要因は、細胞内の塩素イオンであり、視交叉上核ではクロライド濃度が概日変動することで、興奮性と抑制性が切り替わると考えられている。我々のイメージング研究の試みにより、クロライドイオン濃度の24時間のリズムを神経細胞ネットワークレベルで観察し、空間的な特徴的なリズム位相パターンを観察することを可能とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
概日時計のリズム発振メカニズムを解明する上で、視交叉上核ネットワークの作動原理を理解することは重要であり、本研究は学術的に意義があると考える。また、様々な細胞機能への超長期イメージング計測の展開という、計測技術としても領域の広がりを示すものであり、今後の更なる発展が期待できる。さらには、現代社会では概日リズムが乱れる事による心身の不調が問題になっており、概日時計のリズム発振の基本原理を解明することは、社会的にも意義があると考える。
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