研究課題/領域番号 |
20H03438
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山下 暁朗 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20405020)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
|
キーワード | mRNA分解 / mRNA翻訳 / ナンセンス変異 / mRNA監視機構 / NMD / 新生ポリペプチド / がん抗原 / 新生鎖 / mRNA分解制御 / mRNA翻訳制御 / キナーゼ / シャペロン / ストレス応答 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝性疾患やがんにおける変異の約三分の一において、結果的に異常な終止コドンが生じるが、mRNA監視機構のひとつであるNMD (nonsense-mediated mRNA decay)により積極的に分解排除される。本研究では、『1) NMD制御因子の新規結合タンパク質を足がかりとした、NMDにおける異常終止コドン識別複合体形成と新生タンパク質解離・リボソーム解離の分子機の解明、2) NMD制御因子の新機能を足がかりとした、細胞ストレスがポスト異常終止コドン識別イベントに与える影響の解明』を行う。これらの解析により、NMDを標的とした革新的新規遺伝性疾患・がん治療開発へ向けた基盤を確立する。
|
研究成果の概要 |
遺伝性疾患やがんにおける変異の約三分の一において、結果的に異常な終止コドンが生じる。このようなmRNAは生体が有するmRNA監視機構のひとつであるNMD (nonsense-mediated mRNA decay)により積極的に分解排除される。しかし、変異mRNA由来の新生タンパク質の運命についてはほとんど分かっていない。本研究では、NMD制御因子の新規結合タンパク質を足がかりとした、異常終止コドン識別複合体形成と新生タンパク質解離 リボソーム解離の分子機構と細胞ストレスがポスト異常終止コドン識別イベントに与える影響について研究を行い、新生鎖の分解抑制がNMDを阻害することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、PTC-mRNAがコードする新生ポリペプチドの運命とNMDによるPTC-mRNA分解が密接に関わっていることが明らかとなった。この成果は、これまでに無い方法でのNMD阻害法の開発や、異常終止コドンを有する遺伝性疾患の新たな治療法開発に繋がる。新生ポリペプチド鎖によるNMD活性の制御は、また、フレームシフトによりPTCを有するmRNAがコードするがん抗原コードペプチドの発現機構の解明にも繋がるものであり、今後の研究の進展を期待している。
|