研究課題/領域番号 |
20H03457
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 |
研究代表者 |
星 美奈子 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員(副センター長・部長クラス) (30374010)
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研究分担者 |
村松 慎一 自治医科大学, 医学部, 教授 (10239543)
笹原 智也 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員(上席・主任研究員クラス) (30735345)
豊島 近 東京大学, 定量生命科学研究所, 特任教授 (70172210)
久保 厚子 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員(研究員・PDクラス) (70647792)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | ナトリウムポンプ / 神経変性疾患 / 神経細胞死 / アルツハイマー病 / コンパニオン診断薬 / タンパク質ータンパク質相互作用 / ペプチド創薬 / 異常凝集体 / 診断方法 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病は、体に本来ある生理的タンパク質が異常に凝集し、神経細胞の機能が阻害され、最終的に死に至ることで、病気が起きる。本研究では、申請者らが独自に患者脳から見出した異常凝集体「ASPD」の立体構造を明らかにした上で、その構造に合うASPDに対する選択的な新たなPETプローブを開発すること、さらにASPDを認識する抗ASPD抗体を組み合わせつころで、ASPDに選択的な血液・脳脊髄液に対する診断方法を確立することを目指す。これによって、神経細胞死の原因になると考えられるASPDが、アルツハイマー病発症過程のいつ形成されるのか、発症あるいは進行と本当に相関するのかどうか、を検証したい。
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研究成果の概要 |
本研究は、申請者らが独自に獲得してきた知見と技術に立脚し、患者脳から見出した異常凝集体ASPDの立体構造を理解し、それに基づくASPD選択的な新たなPETプローブを開発すること、さらに抗ASPD抗体を組み合わせASPD選択的な血液・脳脊髄液に対する診断方法を確立することを目指した。抗ASPD抗体とASPD相互作用の構造基盤の一部を解明し、ASPD結合4残基ペプチド由来で血中安定性が高いPETプローブ候補を見出した、さらに、ASPD選択的高感度CLEIAを用いたヒト髄液と血漿測定法を確立し、一部でASPD陽性検体を検出した。上記のとおり概ね予定通りに順調に研究を進めることが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究により、患者脳に実際に存在するAβ凝集体を脳で検出するためのPETプローブとなり得る候補を得て、さらに、体外診断法のプロトタイプも構築し、実際に一部の検体で検出に成功出来た。これによって、今まで殆ど不明である、神経毒性のあるAβ凝集体が脳のどこで最初に形成され、それがどう伝搬するのか、さらに、臨床的病態の進行とどう相関するのかをヒトで検証していくことが将来的に可能になると考えられ、アルツハイマー病の発症の正しい理解に繋がると期待される。これによって、より安全で有効な治療法開発も促進すると考えられる。
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