研究課題/領域番号 |
20H03497
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋口 隆生 京都大学, 医生物学研究所, 教授 (50632098)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 膜融合 / 構造 / エントリー / ウイルス学 / 構造生物学 / パラミクソウイルス / 神経感染 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルスは細胞に侵入する際、細胞受容体との結合および膜融合の連鎖反応により厳密に制御されている。通常、ウイルスの細胞/組織指向性は受容体やプロテアーゼ等との相互作用に依存し、膜融合という現象自体は単にウイルス膜と細胞膜を融合させる補助的な役割と捉えられていた。しかし、我々を含む複数の研究により、膜融合能変化に伴う異常な細胞/組織指向性の獲得機構が存在することが示された。そこで、本研究では、“膜融合”をキーワードに、パラミクソウイルス感染症における異常膜融合機構の全体像を明らかにすることに取り組む。
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研究成果の概要 |
麻疹ウイルス・ムンプスウイルス等のパラミクソウイルスの膜融合能変化が細胞/組織指向性に与える影響を原子・分子・細胞レベルで解析した。その結果、麻疹ウイルスの膜融合能亢進に関わるアミノ酸変異箇所が膜融合蛋白質の特定の構造領域に局在することが明らかとなった。また、膜融合を制御・阻害する分子デザインを構造情報を活用して行い、感染阻害活性の高い新規分子を作製することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パラミクソウイルス科は、麻疹(はしか)を起こす麻疹ウイルスや流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の原因であるムンプスウイルスといった臨床上重要な病原体を含む。従って、パラミクソウイルスにおける膜融合変化を通じた病原性の理解とその感染制御に関する研究を行うことは、パラミクソウイルスへの学問的な理解だけに留まらず、予防・治療法への活用を含めた感染対策として医療や福祉にも貢献が期待できる。
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