研究課題/領域番号 |
20H03504
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山下 政克 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (00311605)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | T細胞 / グルタミン / シグナル伝達 / 解糖系 / ヒストンH3K27 / 脱メチル化 / 代謝 / エピジェネティクス / 免疫疾患 / Jak阻害剤 / リソソーム / オートファジー / 免疫 / Pgam1 |
研究開始時の研究の概要 |
T細胞における、シグナル伝達研究と増殖・分化研究の間には大きなギャップが存在している。申請者らは、そのギャップを埋める細胞応答が、抗原認識に伴って誘導される代謝リプログラミングであると考えている。本申請では、(1)グルタミンによる代謝リプログラミング制御機構、(2)代謝リプログラミングを介したT細胞シグナル伝達調節機構、(3)代謝リプログラミングを介したT細胞分化制御機構を明らかにし、最終的には、(4)代謝調節による新規免疫制御の方法論の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
T細胞抗原認識に伴う解糖系の活性亢進は、グルタミン代謝の活性化に必要であり、グルタミンはmTORの持続的活性を介して解糖系の活性化を維持していることが分かった。つまり、解糖系とグルタミン代謝はフィードフォワードループを形成することでTCRやサイトカイン受容体を介したシグナルを遷延させ、T細胞の活性化を維持している可能性が示唆された。今回の結果から、抗原認識に伴うT細胞における解糖系活性化は、正常なT細胞依存的免疫応答の誘導に必須であるとともに、免疫疾患治療の治療標的になることが明らかとなった。また、グルタミンがオートファジーの調節を介してT細胞老化を制御している可能性も見出している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グルタミンが活性化T細胞における解糖系、シグナル伝達の維持に必要であることが明らかにするとともに、活性化T細胞におけるグルタミン(代謝)がオートファジーの調節を介してT細胞老化を制御している可能性を新たに見出したことが、今回の研究成果の学樹的意義である。また、グルタミン流入阻害やT細胞解糖系酵素阻害が免疫疾患の治療標的になることを示したことは、免疫抑制による疾患治療の新しい選択肢を提示したという点において社会的なインパクトは大きい。
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