研究課題/領域番号 |
20H03510
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
平田 英周 金沢大学, がん進展制御研究所, 准教授 (40761937)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | がん脳転移 / 脳微小環境 / グリア細胞 / 代謝型グルタミン酸受容体 / 肺がん / アストロサイト / ミクログリア / 脳転移 / 腫瘍微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
がん脳転移の成立と進展に関わる脳微小環境の分子基盤を統合的に明らかにし、微小環境を標的とした革新的な脳転移治療戦略を開発する。以下に示す3段階の研究目標を3年以内に達成する。 ① がん脳転移微小環境の経時的トランスクリプトームを1細胞レベルで明らかにする ② 新規in vitro共培養系を用いてがん脳転移微小環境の分子基盤を検証する ③ がん脳転移の進展を阻害しうる微小環境標的分子を同定し新規治療戦略を提案する
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研究成果の概要 |
研究室で独自に開発した新規グリア細胞培養法(MGS法)およびがん脳転移マウスモデルを用いた解析により、肺がん脳転移に対する新規治療標的候補分子として代謝型グルタミン酸受容体(mGluR1)を同定した。脳に転移したがん細胞ではアストロサイト由来のWnt-5aを介したPRICKLE1-RESTの制御によってmGluR1の発現が誘導され、mGluR1シグナル依存性の増殖を示すようになる。その分子機構としてmGluR1がグルタミン酸依存性に上皮成長因子受容体と直接相互作用し、その分解を抑制することで下流へのシグナル伝達を増強することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳に転移したがん細胞がmGluR1シグナル依存性を示すことは治療に対する脆弱性ともなり得ると考えられ、実際にmGluR1はオシメルチニブに抵抗性を示す脳転移肺がん細胞においても有効な治療標的となり得ることが示された。これらの結果はMGS共培養系ががん細胞とグリア細胞との相互作用を検討するための極めて有用なプラットフォームであることを示すと当時に、脳転移肺がんに対する新たな治療戦略としてmGluR1標的療法の可能性が示すものである。したがって今後の期待される研究の発展や新規治療法開発への貢献も含め、その成果は学術的・社会的意義の高いものであると考えられる。
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