研究課題/領域番号 |
20H03528
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安藤 雄一 名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (10360083)
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研究分担者 |
榎本 篤 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20432255)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | がん関連線維芽細胞 / 腫瘍免疫応答 / 免疫チェックポイント阻害薬 / がん関連繊維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,さまざまな悪性腫瘍に対して免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が使用されているが,その大きな問題点として奏効する患者の予測が依然として困難であることがあげられる.研究代表者らは最近,非小細胞肺がんの間質組織に存在するがん関連線維芽細胞(CAF)のマーカーとしてMeflinを同定し,Meflin陽性CAFの存在量がICIによる奏効率と高い相関を示すことを見出した.本研究は,(1)肺がん以外の悪性腫瘍においてICI奏効率とMeflin陽性CAFの関連を明らかにする,(2)Meflin陽性CAFがICI奏効率を制御する分子メカニズムを,マウス実験系とヒト病理検体を用いて明らかにする研究である.
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研究成果の概要 |
Meflinは、がん関連線維芽細胞(CAF)の新規マーカーである。本研究では、Meflin陽性CAFの存在量が免疫チェックポイント阻害薬の良好な治療効果に相関することを、淡明細胞型腎細胞癌と尿路上皮癌の臨床検体を用いて明らかにした。さらに、このMeflin陽性CAFによる腫瘍免疫制御メカニズムは、補体C3とその分解産物iC3bを介したCD11b陽性細胞の腫瘍内浸潤の抑制であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん関連線維芽細胞(CAF)の新規マーカーとしてMeflinを同定し、Meflin陽性CAFの存在量が免疫チェックポイント阻害薬の良好な治療効果に相関することを明らかにした。この分子メカニズムは、補体C3とその分解産物iC3bを介したCD11b陽性細胞の腫瘍内浸潤の抑制であることを明らかにした。局所間質産生補体C3は神経科学や発生学などで注目されているが、腫瘍微小環境におけるCAF由来補体C3に着目した研究は、我々の知る限り、本研究が最初である。
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