研究課題/領域番号 |
20H03546
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51010:基盤脳科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
蝦名 鉄平 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (30611206)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | コモンマーモセット / カルシウムイメージング / 大脳皮質運動野 / 学習 / 前肢運動 / 光遺伝学 / マーモセット |
研究開始時の研究の概要 |
平坦な道を歩いている時とゆるやかな坂道を上っている時、私たちは同じ様に足を踏み出し、歩き続けることができる。常に変化し続ける環境の中で同じ様に運動するためには、環境の情報や運動の結果をもとに次の動作を修正し続ける必要がある。本研究ではこのような「運動適応」に必要であると考えられている脳領域間の情報フローをカルシウムイメージングと光遺伝学を用いて霊長類の大脳皮質で計測し、環境に応じた運動実行のための神経活動がどのように形成されているのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
新奇の状況における運動機能の神経基盤を明らかにすることを目的として、小型の霊長類であるコモンマーモセットを対象に、感覚運動連合学習中の大脳皮質を対象とした広域1光子カルシウムイメージングと2光子イメージングによる神経活動計測を実施した。結果、学習中の運動前野では、一次運動野と比較して、神経活動の運動方向選択性が大きく変化している事が明らかとなった。れらの結果から、運動前野における運動情報表現の大きな変化が新奇の環境における運動の実行に重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マーモセットは日本が世界に先駆けて遺伝子改変動物の作成に成功している霊長類で、様々な精神神経疾患のモデル動物が開発されている。脳の機能はその機能に関連する脳領域が協調的に活動する事によって実現される。そのため神経活動の乱れ、あるいは欠落は脳機能の低下を招き、時には精神神経疾患の原因にもなる。本研究では健常脳や病態脳機能の基盤となる脳領域間ネットワークの動態を可視化し解析するための方法論を提供する。したがって本研究が遂行される事でマーモセットを利用した方法論が確立されれば、精神神経疾患における脳機能破綻のメカニズム解明に向けた新しい霊長類研究の流れを生み出す事ができると考えている。
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