研究課題/領域番号 |
20H03559
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近藤 亨 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (30270573)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 脳腫瘍 / ゲノム編集 / マイクロRNA / 組換えウイルス / 癌幹細胞 / Glioblastoma (GBM) / miRNA / AAV / GBM initiating cell / 担癌マウス / miR |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らが開発を進めているmiR依存的にGIC機能因子をゲノム編集するベクターシステムを組み込んだ複数の新規組換えウイルスを作製し、様々な正常細胞に影響がなくGICを特異的に傷害することを確認する。次に、これら組換えウイルスを担がんマウスに感染させ、それらの個体への影響と抗腫瘍効果を検討し、臨床試験へ適用可能な安全性と治療効果の高い新規グリオーマ治療用ウイルスの作製を目的として本研究を遂行する。
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研究成果の概要 |
神経幹細胞(NSC)等の正常細胞で発現しグリオブラストーマ(GBM)幹細胞(GIC)で発現消失するマイクロRNA(miR)の相補配列をCas9下に組み込んだ新規ゲノム編集発現カセットとGIC機能因子に対するガイドRNA(gRNA)発現カセットを組み込んだアデノ随伴ウイルス(AAV)を作製した。本AAVがNSCに影響なくGICを傷害することを試験管内実験により確認した。更に、本AAVを尾静脈投与したGIC脳移植担癌マウスの生存期間の優位な延長と抗腫瘍効果を確認した。本研究によりmiRの発現依存的にGBMを傷害する新規ゲノム編集AAVを創出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、細胞(種)やその状況に発現変化するmiRを用いて任意の標的細胞で外来遺伝子の発現制御が可能であることを証明した。同様の方法を用いることによりmiRにより制御を受ける全ての細胞を対象とした様々な研究への応用が可能である。更に、今回作製したmiRの発現逆依存的にGIC機能因子をゲノム編集するAAVは、GBMと適用可能な他の悪性腫瘍に対する新規遺伝子治療用ウイルスとなる可能性が高く、その社会的意義は非常に大きい。
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