研究課題/領域番号 |
20H03570
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
田辺 章悟 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 神経薬理研究部, 室長 (40772166)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 脳発達障害 / 脳内免疫システム / 炎症 / 免疫 / 免疫系 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の研究で、脳発達障害の発症に免疫システムが関与していることが明らかになってきた。脳内免疫システムの破綻が脳発達障害を引き起こすのではないかと考え、幼若期の髄膜特異的に炎症を誘導したところ、脳発達障害に類似した神経症状や神経の過剰活性化が認められた。本研究では、幼若期の髄膜炎症で、免疫系細胞が神経症状や神経の過剰活性化を引き起こす分子メカニズムを解明する。脳発達障害の起因となる免疫系細胞の同定と分子メカニズムの解明、コネクトーム解析を通じて、幼若期の脳内免疫システムの破綻が脳発達障害を発症させるメカニズムを解明し、神経症状を制御する新しい治療標的の発見を目指す。
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研究成果の概要 |
脳の発達期における過剰な免疫応答は正常な脳の発達を阻害し、通常形成されない神経回路が作られることで脳発達障害に発展するが、その分子メカニズムは不明であった。本研究では、自閉症スペクトラム障害や発達期の髄膜炎を対象にして脳内免疫システムの異常が脳発達障害を発症させる分子メカニズムの解明を目的に研究を行った。発達期のマウスの炎症により顕著な行動異常が観察され、その分子メカニズムを免疫系細胞と神経の細胞培養実験や免疫系細胞の細胞除去実験、ウイルスベクターによる神経のトレーシング実験、RNA-seqの解析により解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、自閉症スペクトラム障害や髄膜炎を対象に免疫系の異常に伴う脳発達障害の発症メカニズムを解明した。免疫系による異常な神経回路形成のメカニズムを分子レベルで解明することで発達期の炎症によって引き起こされる脳発達障害の発症を予防する新たな治療標的が発見されることが期待される。
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