研究課題
基盤研究(B)
難治性疾患(非典型尿毒症症候群(aHUS)や移植に伴うなどの血栓性微小血管症(TMA)や自己抗体による中枢神経系疾患(重症筋無力症、ギランバレー症候群、視神経脊髄炎)に補体活性化の関与が疑われており、近年抗補体薬(C5分子標的薬)が、これら難病疾患をほぼ完全に沈静化する報告が相次いでいる。しかし、現在、補体の活性化と疾患病態を結びつける適切な補体検査系は日本ばかりか世界でも構築されていない。本研究の目的は、国際標準の20項目の検査体制を構築し、日本人における基準値を提示することであり、補体系の新規検査法や新しい治療薬の基盤的知見を得ることを期待している。
本研究の第1の目的は、日本ではまったく構築されていない国際標準の20項目の検査体制を構築し、日本人における基準値を提示することであり、本研究によって、国際標準検査の基本的な補体検査系である10項目の検査体制は樹立され、日本補体学会学術集会でその成果が周知され、10項目の基準値は、原著論文として発表し、紙上にても公表している(大谷その他、Hotai 2019)。また、国際補体学会の認証機関において、日本で唯一の精度保証を受けており、日本国内の研究者により、本基準値を用いた臨床研究が進められ、国内学会で研究報告がなされているばかりか、国際学会誌でもその成果が発表されている。
近年、抗補体薬が市販され、補体関連疾患に臨床応用がされた。しかしながら、本薬剤をどの時期に投与するか、その効果を如何に評価するかが、現時点では重要な課題と捉えられている。本研究によって、国際標準検査の基本的な補体検査系である10項目の検査体制は樹立され、国際補体学会の認証機関において日本で唯一の精度保証を受けている。本成果により、日本国内の研究者は、本基準値を用いた臨床研究を進め、国内学会でその研究報告がなされているばかりか、国際学会誌でもその成果が発表されている。
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