研究課題/領域番号 |
20H03593
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
金蔵 孝介 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10508568)
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研究分担者 |
早水 裕平 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (80443216)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 液液相分離 / 筋萎縮性側索硬化症 / C9ORF72 / TDP-43 / ALS / 非膜性オルガネラ / LLPS / C9orf72 |
研究開始時の研究の概要 |
真核生物は細胞内の特定の部位において生体高分子のやわらかな凝集を作り、生命活動を効率よく進める。この凝集の形成過程に液液相分離(LLPS)と呼ばれる現象が関与することが明らかとなってきた。近年神経変性疾患の様々な原因蛋白がLLPSを起こすことが報告され、特に筋萎縮性側索硬化症(ALS)においてはC9orf72、FUS、TDP43など多数のRNA結合原因蛋白がLLPSを起こす。本研究はこれらLLPSを起こすALS原因蛋白に対して集中的な構造機能解析を行い、LLPS制御の分子機構を明らかにすることで、LLPS異常によるALS発症解明の端緒となる知見を得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
C9ORF72ジペプチドやTDP-43などのALS関連蛋白は相分離異常を起こすことでALS発症に寄与すると考えられるが、その分子機構は不明な点が多かった。本研究ではC9ORF72由来poly(PR)がなぜ毒性を発揮するのかを様々な構造変異体、オミクス解析、in silico解析を組み合わせて解析した結果、Argの間にスペーサーとなるアミノ酸が挿入されることで結合エネルギー的には不利であるものの、多価結合を促進し、相分離を促進することで毒性を発揮することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、C9ORF72由来ジペプチドの機能構造連関が初めて明らかとなった。本研究を応用することで、C9ORF72-poly(PR)の毒性機構を理解し、さらに相分離異常を標的とした新規治療法の開発にもつながる可能性がある。また、本研究は非膜性オルガネラの形成機構など広く科学分野へ寄与する可能性がある。研究生はは論文の出版や学会発表を通じて学術界で知見を共有し、さらに一般社会へ還元される。
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