研究課題/領域番号 |
20H03636
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
青木 洋子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80332500)
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研究分担者 |
新堀 哲也 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40436134)
阿部 太紀 東北大学, 医学系研究科, 助教 (40810594)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | シグナル伝達 / 先天性疾患 / がん原遺伝子 / ヌーナン症候群 / モデル生物 / 先天異常 / 低身長 |
研究開始時の研究の概要 |
ヌーナン症候群類縁疾患は心疾患・低身長・易発がん性を示す先天性疾患である。これまでに代表者らは、コステロ症候群, CFC症候群の原因遺伝子としてHRAS, KRAS, BRAF、ヌーナン症候群の原因遺伝子RIT1, RRAS, RRAS2を世界に先駆けて同定し、RAS/MAPK症候群(という疾患概念を確立してきた。またヌーナン症候群、コステロ症候群、CFC症候群モデルマウス3種類の作成に成功しその治療法開発を行ってきた。本研究は、劣性遺伝を含む新しい遺伝形式を示すヌーナン症候群やモザイクRASopathiesの新規原因遺伝子を同定し、その病態解明を目指す。
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研究成果の概要 |
ヌーナン症候群類縁疾患は、低身長・心疾患・易発がん性を示す先天性疾患であり、RAS/MAPKシグナル伝達経路の複数の分子の遺伝子変異が同定されている。その中でRASのユビキチン化を司るLZTR1ではは常染色体潜性遺伝バリアントと、顕性遺伝バリアントがあるがその機能的な意義は明らかでない。本研究ではヌーナン症候群類縁疾患が臨床的に疑われる患者の網羅的ゲノム解析にて、LZTR1の変異、HRASの遺伝子内重複や、新規原因遺伝子を同定し機能解析に着手した。遺伝子変異陽性者の遺伝子―表現型連関を明らかにした。さらにその病態解明のために培養細胞やモデル生物を用いてLZTR1バリアントの機能解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LZTR1はその変異がヌーナン症候群で同定されたが、その機能は全く明らかでなかった。申請者らは、LZTR1の機能として、RASをポリユビキチン化し分解に関与することを報告した。海外のグループからもLZTR1がRASのユビキチン化や細胞の局在に関わっていることが報告されたが、LZTR1変異蛋白の機能とヌーナン症候群を引き起こす病態メカニズムはいまだ明らかでは無い。本研究にてLZTR1バリアントをもつヌーナン症候群の病態の一部が明らかになったことは、本疾患の病態解明に貢献し、さらにがん原遺伝子RASのユビキチン化の生物学的な意義解明へ通じると考えられる。
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