研究課題/領域番号 |
20H03679
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
大石 由美子 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (80435734)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | マクロファージ / コレステロール / 細胞代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
マクロファージは個体の恒常性を維持するとともに、多様な細胞との相互作用を介して慢性炎症を制御する。本研究では「細胞内コレステロールがマクロファージ活性化を制御する」との独自の知見を踏まえ、細胞内コレステロール代謝を基軸とした機能制御が、組織レベルでの細胞間相互作用ネットワークを介して、個体の恒常性を司る分子機序や、同機序の変調が炎症の慢性化をもたらすメカニズムを解明する。さらに、肥満や糖尿病等の代謝異常が、マクロファージのコレステロール代謝を修飾し変調させ、慢性炎症を引き起こすメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
マクロファージは個体の恒常性を維持するとともに、動脈硬化症の基礎となる慢性炎症の病態を制御する。これまで私は、マクロファージの細胞機能としての免疫応答が、細胞代謝と密接に連携していることを見出した。そこで本研究ではマクロファージの細胞内コレステロール代謝を標的とした、抗動脈硬化治療・予防法を確立したいと考え検討した。マクロファージに炎症刺激を与えて活性化すると、細胞内のリソソームに遊離コレステロールが蓄積した。ポリロタキサンという試薬を用いて蓄積したコレステロールの排出を促進すると、細胞レベルでの炎症応答が抑制できるのみならず、個体レベルで動脈硬化プラークの形成が抑制できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の検討から、マクロファージの細胞内コレステロール代謝を制御することによってマクロファージの機能を調節できること、マクロファージの細胞内コレステロールの蓄積を抑制すると動脈硬化プラークの形成を制御できることが明らかとなった。また、健常人および動脈硬化症例を対象とした検討から、単球中コレステロールは、頚動脈内膜厚に示される動脈硬化の進展度と正の相関を示し、多変量解析の結果、血中LDLとは独立した予後規定因子であった。これらのことから、ヒトにおいても単球/マクロファージの機能は細胞内コレステロール量と連携して制御され、単球コレステロール量は動脈硬化の重症度の指標となりうることが示唆された。
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