研究課題/領域番号 |
20H03710
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
保仙 直毅 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10456923)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | CAR-T細胞 / CAR-T細胞 / CAR T細胞療法 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は急性骨髄性白血病に対するCAR T細胞の開発を目指したプロジェクト(AMED次世代がん研究)を開始した。すでに多数の新規急性骨髄性白血病特異的抗体を得ており、それらを元に作製したCAR T細胞の臨床応用へ向けて研究を進めている。そこで、本研究では、得られた新規急性骨髄性白血病特異的抗体が認識する抗原がどのようなものであるのかをを詳細に解析し、その白血病特異性のメカニズムを明らかにすることを目指した基礎的研究を行う。それにより、新たな切り口から急性骨髄性白血病の病態の理解を目指す。
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研究成果の概要 |
B細胞以外の健常人末梢血には結合せず、AML細胞に結合する抗体として32クローンを同定し、発現クローニング法、免疫沈降物のLC-MS/MS解析、あるいはCRISPR gRNAライブラリーを用いたランダムノックアウト法によりそれぞれの候補抗体が認識する抗原の同定を行った。その結果、32候補抗体のうち22抗体の抗原を同定した。そのうち抗体Xが認識する抗原Aの発現自体は正常血液細胞にも見られ白血病特異的でないが、抗体の結合が白血病特異的であった。そこで、それらに研究対象を絞り込み、抗体Xを元にCAR-T細胞を作製したところ、抗腫瘍効果を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん細胞特異的モノクロ―ナル抗体をできるだけ多く単離し、その後にそれらの抗体が認識する抗原の特性を丹念に解析することにより、網羅的なトランスクリプトーム解析では同的出来ないがん特異的細胞表面抗原を同定できるというコンセプトをAMLにおいても示すことができた。この結果は、新たなAMLに対するCAR-T細胞の臨床開発につながるだけでなく、他のがん種においても同様な試みがなされるべきであることを示唆している。
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