研究課題/領域番号 |
20H03734
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
|
研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
堀江 公仁子 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90261982)
|
研究分担者 |
井上 聡 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (40251251)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
|
キーワード | 乳がん / 子宮体がん / エストロゲン / 子宮内膜がん / 患者由来がん培養系 / 女性ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、女性ホルモンにより増殖する女性に特有ながんである乳がんと子宮内膜がんについて、 患者臨床検体から直接がん細胞を生体に近い3次元で培養し、そのがん細胞を免疫が極めて弱いマウスに移植して腫瘍を作らせ、「患者由来女性がんモデル」を確立する。このがんモデルを使って、がんの病型や病期ごとに、どのような栄養を使って、がんが増殖し進行するかの仕組みを解き明かし、女性がんに対する新しいがん診断・治療・予防への臨床応用を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究は、女性に特有なホルモン依存性がんである乳がんと子宮体がんについて、臨床がん組織から生体に近い3次元培養法で患者由来がん培養系とその移植腫瘍系を確立し、これらの患者由来がんモデルおよびレファレンスとして女性がん細胞株を用いて分子生物学的解析を行い、エネルギー産生経路等の代謝作用を中心にがんの病態進行に関わるメカニズムの解明を行った。これら女性がんモデルにおいて、がん病態進行に重要なエピゲノム制御と遺伝子発現プロファイルを解析し、それらの統合的解析に基づき、Efpとその類縁TRIMファミリー蛋白質、RNA結合蛋白質、長鎖非コードRNA等の働きに注目し、それらのがん促進的作用を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦の中高年女性を中心に、罹患数・死亡数が増え続ける女性がんの乳がんと子宮体がんは、現在の治療法に対して抵抗性が獲得されると難治化して予後不良になり、その対策が希求されている。新しい診断・治療・予防法の確立のためには、より臨床に近いがんモデルを用いて、難治性がんの標的を見つけることが重要である。本研究では、臨床のがん組織から長期に培養できるがんモデルを用いて、がんが進行する時に変化する代謝などに関わる遺伝子の種類と量、またそれらを決める仕組みは何かを詳しく調べ、その中で重要な働きを担うがんの標的分子となりうるシーズを複数見つけることに成功し、それらの臨床への応用が期待される。
|