研究課題/領域番号 |
20H03793
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20538136)
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研究分担者 |
廣田 亮介 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10815434)
栗原 康太 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20855803)
小原 尚 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20919732)
横山 貴裕 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60896116)
押切 勉 札幌医科大学, 医学部, 訪問研究員 (70754612)
岡 真一 札幌医科大学, その他部局等, 准教授 (70789453)
佐々木 優子 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80631142)
寺島 嘉紀 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20438005)
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 骨髄幹細胞 / 脊髄損傷 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は脊髄損傷動物モデルに対するMSCの経静脈的投与による機能回復のメカニズムとして、“損傷局所”における神経保護作用、血液脊髄関門の安定化、損傷軸索のsproutingや、損傷軸索の再生、再有髄化、シナプス新生等が多段階的に作用することにより、運動機能の回復に貢献することを明らかにしてきた。これらのメカニズムに加えて、損傷周囲および脳における神経回路のダイナミックな再構築によって、“中枢神経系全域の再生・plasticityの賦活化”が惹起される、という治療メカニズムも強く寄与している可能性があるのではないか、という仮説を検証することを目的としている。
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研究成果の概要 |
我々は脊髄損傷動物モデルに対する骨髄間葉系幹細胞(MSC)の経静脈的投与による機能回復のメカニズムとして、“損傷局所”における神経保護作用、血液脊髄関門の安定化、損傷軸索のsproutingや、損傷軸索の再生、再有髄化、シナプス新生等が多段階的に作用することを明らかにしてきた。本研究では、順行性神経軸索トレーサーによる神経解剖学的トレーシング法などを駆使して、病変部の上方から下方に向かって走る個々の軸索の分布を可視化した結果、深部後索とlateral funiculusを走行する皮質脊髄路の軸索が、病巣の中心から吻側と尾側の両方で増加し、機能回復に寄与する可能性があることを示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊髄損傷に対する細胞移植療法の研究は、これまでに長い歴史があり、特に損傷局所における再生のメカニズムに関する報告は多い。しかし、MSCによる治療効果発現のメカニズムとして、損傷局所周囲における神経回路のダイナミックな再構築、という点に注目した研究はなかった。従って、本研究で明らかにした軸索ネットワークの増加は、MSC治療による、これまでに示されていなかった新たな治療メカニズムと考えられ、脊髄損傷に限らず、他の神経疾患に対しても惹起されることが期待できるため,本研究の学術的意義は高く、社会的な波及効果も期待できると考える。
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