研究課題/領域番号 |
20H03801
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
関 庄二 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (00432112)
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研究分担者 |
野上 真紀子 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (30750202)
牧野 紘士 富山大学, 附属病院, 医員 (50816022)
箭原 康人 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (60456390)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 脊椎 / 椎間板 / 黄色靭帯 / 思春期特発性側弯症 / ダイレクトリプログラミング / 再生治療 / 細胞治療 / 椎間板変性 / トランスジェニックマウス / c-fos/AP-1阻害薬 / sc-RNA seq / iPS細胞 / 髄核細胞 / 椎間板再生 |
研究開始時の研究の概要 |
CILP Tgは、椎間板変性が加齢とともに進行し、ヒトの病態に非常に近い。c-fos/AP-1阻害薬 (T-5224)を使い椎間板変性抑制、軟骨破壊抑制効果および疼痛軽減能力も報告した。このCILP Tg(加齢モデル)を、c-fos/AP-1 阻害薬投与後の疼痛軽減メカニズムを解明し、新規疼痛関連蛋白質の同定を行うことである。またサル椎間板穿刺モデルにおける椎間板修復効果および疼痛軽減効果を検証する。さらに椎間板が高度に破壊されたヒトを対象に、ヒトiPS髄核細胞、線維輪細胞から3Dプリンターの技術を使い3次元構築した椎間板組織を作成し、ヌードラットに移植し再生法の確立を目指すことである。
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研究成果の概要 |
我々は、椎間板変性の原因遺伝子CILPを同定し(Nat Genet, 2005)、そのTg miceは、加齢により変性が促進した(BBRC, 2014)。今回我々は、ヒト皮膚細胞にKlf4, c-Myc, NOTO, SOX5,6,9遺伝子を導入し、direct reprogramming法と3次元培養の併用によりiPS髄核細胞を作成することに成功し、報告した(IJMS, 2022)。これで、ヒト皮膚細胞から直接髄核細胞を作成でき、細胞治療が可能となる。また思春期特発性側弯症の原因として黄色靭帯肥厚が関与する可能性も突き止めた(IJMS, 2022)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により直接ヒト皮膚細胞から椎間板の髄核細胞をiPSの技術を用いて分化誘導することに成功した。椎間板再生治療には、細胞治療、サイトカイン治療、薬物治療などさまざまな方法をこれまでも試みてきたが、細胞治療には、再生治療の可能性が最もあるにもかかわらず、細胞ソースに問題があった。本研究により細胞ソースの問題点が解決された。本研究の学術的意義は、細胞治療に基づく椎間板の再生において、ヒト皮膚細胞から直接髄核細胞に分化誘導でき、細胞治療の可能性を飛躍的に高めたと考えられる。また椎間板再生ができれば、ヘルニアや狭窄症などを含めた腰椎疾患患者の治療に多大な貢献ができ、社会的意義は大きい。
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