研究課題/領域番号 |
20H03802
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
市村 敦彦 京都大学, 薬学研究科, 助教 (10609209)
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研究分担者 |
植田 洋平 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (30848213)
近藤 武史 京都大学, 生命科学研究科, 特定講師 (60565084)
伊藤 宣 公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構(臨床医学研究所 臨床医学研究開発部), クリニカルサイエンスリサーチグループ, 研究員 (70397537)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 軟骨内骨化 / 細胞内Ca2+ / 小胞体ストレス / 小胞体 / Ca2+ストア / 細胞死 / 細胞内カルシウム / 軟骨細胞 / イオンチャネル / シグナル経路 / 内軟骨骨化 / 細胞内シグナル / 骨関連疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
軟骨細胞の増殖や機能的な成熟は、成長に伴って骨が伸びる際に必要なだけでなく、関節の摩擦を減らし円滑な稼働を可能としています。そのため、軟骨細胞の機能不全や損傷は骨に関連する重大な疾患を引き起こします。私達は軟骨細胞内のカルシウムイオン濃度の変化を1細胞レベルで観察出来る技術を独自に開発しました。そこで本研究では、これまであまり知られていなかった軟骨細胞内のカルシウムイオン制御機構と制御に関わると思われる分子を詳しく解明することにより、軟骨が関連する疾患治療に役立つ新たな知見の取得を目指します。
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研究成果の概要 |
軟骨内骨化における細胞内Ca2+制御機構を独自のCa2+イメージング実験系を駆使して解析した結果、以下に示す細胞内Ca2+シグナルに関する主要な成果が得られた。1) Tric-b欠損によって軟骨細胞内Ca2+シグナル異常が引き起こされ、コラーゲンの細胞外分泌が障害され、小胞体ストレス誘導から非典型的な細胞死へ至ることを明らかとした。2) C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)が軟骨細胞内Ca2+シグナルを活性化することを見出し、TRPM7やBKチャネルを始めとしたCNPの骨伸長促進作用と関連する新規シグナル経路を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内Ca2+シグナルは多様な機能を制御する。長骨伸長を担う軟骨細胞内Ca2+の動態やその制御分子機構はそのほとんどが不明であり、分子機序の解を目指す本研究の学術的意義は高い。また、本研究により明らかになったCa2+シグナルを構築する分子機序は、TRIC-B変異などに起因する骨系統疾患治療の新たな創薬標的分子の提案や、CNPアナログペプチドの薬効増強方法や、CNPの新規シグナル経路を踏まえた補助薬剤の開発などによる医薬領域への波及効果を有する。
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