研究課題/領域番号 |
20H03806
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松山 豪泰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授(特命) (70209667)
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研究分担者 |
萩中 淳 武庫川女子大学, バイオサイエンス研究所, 教授 (20164759)
塩田 真己 九州大学, 大学病院, 講師 (20635445)
平田 寛 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (40781307)
清木 誠 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226619)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | オルガノイド / CRPC / 薬剤感受性試験 / アビラテロン / 骨微小環境 / 前立腺癌 / 原発巣微小環境 / in vitroモデル / ARAT |
研究開始時の研究の概要 |
骨微小環境および原発巣環境を反映したin vitroモデルの開発は転移性進行性前立腺癌の臨床的問題点を解決する上で喫緊の課題である。 本研究を通して①骨微少環境モデルと原発巣環境モデルを用いてARAT治療前後の1細胞RNAシーケンス(以下scRNA-seq)によるクラスタリング解析により発現量に差がある遺伝子を抽出すること。②原発巣が骨転移巣に与える液性因子の有無を検討すること③アビラテロン、デュタステリド併用治療の治療効果・安全性の確認と効果予測症例の遺伝子チップを作成することを予定している。
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研究成果の概要 |
(1)in vitroモデルの開発:骨微小環境、原発巣微小環境モデルを用いてARATsの感受性試験を行い、両モデルともダロルタミドがエンザルタミド、アパルタミドよりIC50値が低値であった。(2)前立腺癌由来オルガノイドの作成:オルガノイド10株の作成に成功した。(3)去勢抵抗性前立腺癌患者に対するアビラテロン、デュタステリド併用第II相臨床試験: PSA>50%低下は18/21 人 (85.7%) に認められ、Grade 3 以上の有害事象は認められなかった。併用療法で3-ケト-5α-アビラテロン濃度が高いほどTTFが短かく、ホモ接合性野生型 HSD3B1を持つ患者ではTTFが延長していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した骨微小環境および原発巣微小環境モデルは、ARATs薬剤スクリーニングとして有用であり、薬剤選択の一助となりうる。アビラテロン、デュタステリド併用第II相臨床試験はアビラテロン代謝経路を考慮した理論通りの高い治療効果を示し、代謝中間体(Δ4-アビラテロン、3-ケト-5α-アビラテロン)の推移と臨床効果との相関を証明したことは学術的意義が高い。さらに同代謝酵素の遺伝多型を調べることにより、併用療法がもっとも有効な患者を選択することが可能であることを臨床的に証明したことは、同併用療法の臨床応用に向けた社会的意義は極めて高いと思われる。
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