研究課題/領域番号 |
20H03808
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80245802)
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研究分担者 |
自見 英治郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40276598)
浅見 行弘 北里大学, 感染制御科学府, 教授 (70391844)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 骨形成 / BMP / Wnt / 受容体 / 低中分子化合物 / 石灰化 / 骨吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
脊椎動物の骨を形成する骨芽細胞の増殖や分化、機能は、さまざまなホルモンや成長因子などによって調節される。加齢に伴い骨が減少する骨粗鬆症や骨折に対する治療法として、骨形成を促進して骨の量を増加させる方法の確立が望まれている。しかし、骨形成の中心的な制御機構は未だ解明されておらず、骨形成促進法の開発が困難な一因となっている。本研究では、これまで我々が明らかにしてきた複骨形成に重要なBMPとWntと呼ばれる成長因子のクロストークを介した骨形成制御機構、及び筋組織における外傷性の石灰化機構を分子レベルで解明し、骨形成における分子的基盤の解明と新たな骨形成促進物質の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
骨や歯の形成には、成長因子BMPとWntが重要である。我々は、BMPによる骨形成にWnt7bが重要なことを見出した。本研究では、BMPの2種類の膜貫通型キナーゼ受容体(ALK2とALK3)の細胞外領域に結合する阻害モノクローナル抗体を作製した。Wnt7bは、内軟骨性骨化と呼ばれる一連の骨形成過程で、最終分化した肥大軟骨細胞が産生する骨形成因子であった。Wnt7bの活性を促進する化合物を見出し、促進活性に重要な基本骨格を明らかにした。外傷性に筋組織中に硬組織が形成される病態モデルマウスを樹立し、これが異所性石灰化であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、生理的および病的な硬組織形成機序の一端が明らかとなり、その制御分子を開発することに成功した。成長因子BMPとWntは、共にin vivoにおける骨形成に極めて重要な因子として知られる。我々は、BMPが誘導する内軟骨性骨化の過程にWnt7bが重要なことを明らかにした。さらに、Wnt7b活性を促進する化合物を探索し、共通の基本骨格を明らかにした。また、BMP受容体に対する阻害モノクローナル抗体を開発した。骨格筋の外傷性に誘導される硬組織の病態モデルを開発し、これが骨形成とは異なる異所性石灰化であることを明らかにした。
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