研究課題/領域番号 |
20H03813
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
市川 智彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20241953)
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研究分担者 |
金田 篤志 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (10313024)
坂本 信一 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (70422235)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 去勢抵抗性前立腺癌 / アンドロゲン受容体 / スプライスバリアント / スーパーエンハンサー / L型アミノ酸トランスポーター3 / L型アミノ酸トランスポーター1 / 4F2細胞表面抗原重鎖 / FOXA1 / ヒストン修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌は進行癌であってもアンドロゲン除去療法(ADT)が有効である。しかし、その多くはいずれADT無効となり、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)となる。CRPCと密接に関係するアンドロゲン受容体(AR)はクロマチンと結合することで転写が活性化するが、その際FOXA1がクロマチンを開くことが知られている。しかし、FOXA1/AR/クロマチン間におけるヒストン修飾の変化や共役因子の機能などについては、不明な点が多い。本研究ではマスター転写因子であるARを中心に据え、CRPCにおけるエピジェネティックな分子機構の同定ならびに新規治療法を確立することによりCRPCの克服を目指す。
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研究成果の概要 |
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)と密接に関連するアンドロゲン受容体(AR)ならびにそのスプライスバリアントAR-V7についてエピゲノム修飾ならびにスーパーエンハンサーの解析を行った。AR/AR-V7の標的の活性化がCRPCの増殖に寄与することを明らかとした。CRPCの進展に関連するL型アミノ酸トランスポーター3(LAT3)ならびにLAT1とヘテロ二量体複合体を形成する4F2細胞表面抗原重鎖(4F2hc)について解析を進めた。LAT3が前立腺癌の進展に重要な役割を果たしている可能性を明らかにした。さらに、LAT1がCRPCならびに他の尿路悪性腫瘍に対しても治療ターゲットになる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)と密接に関連するARならびにそのスプライスバリアントAR-V7の解析を進めることによりCRPCの機序に迫ることができたことは、学術的意義の高い大きな研究成果の一つである。また、前立腺癌の進展に関連するLAT1ならびにLAT3についても解析を進め、これらが前立腺癌の進展に重要な役割を果たしていることを明らかにしたこと、特にLAT1がCRPCだけでなく他の尿路悪性腫瘍の治療ターゲットになる可能性を示したことは、学術的意義でだけでなく、癌の克服という社会的意義のある成果である。
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