研究課題/領域番号 |
20H03818
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
小林 孝彰 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70314010)
|
研究分担者 |
岩崎 研太 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (10508881)
三輪 祐子 愛知医科大学, 医学部, 助教 (90572941)
野田 貴幸 愛知医科大学, 災害医療研究センター, 薬剤師 (50817088)
石山 宏平 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (50437589)
勝野 敬之 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60642337)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
|
キーワード | 移植・再生医療 / 腎移植 / 免疫制御 / エピトープ / パラトープ / 慢性抗体関連型拒絶反応 / ウイルス感染 / ウイルス感 |
研究開始時の研究の概要 |
移植医療は末期臓器不全の最善の治療法である。免疫抑制薬の進歩により短期成績は向上したが、長期成績のさらなる改善が望まれている。感染症、慢性拒絶反応に注意しながら、個々の患者に最適の免疫抑制療法を行うことが理想であるが、現状では適切なモニタリング方法は開発されていない。本研究では、次世代シークエンス、バイオインフォマティクスなど最新の技術を用いて、エピトープ(抗原決定基)と反応するパラトープ(T/B細胞受容体)を解析することで、移植後問題になるウイルスの抗体産生を維持・促進しながら、慢性拒絶反応の原因となるドナーに対するHLA抗体産生のみを抑制する超選択的な免疫制御法を開発する。
|
研究成果の概要 |
腎移植医療では、ドナーHLAに対する抗体(DSA)による慢性拒絶反応と過剰な免疫抑制療法による感染症を克服することが長期成績の改善に不可欠である。ウイルスに対する免疫応答を維持・促進しながら、DSA産生を抑制することをめざし、エピトープ、パラトープ(T細胞受容体)の理解を深めた。臨床例でDSA産生に関わるT細胞、B細胞エピトープ適合の意義を明確にし、維持免疫抑制療法の適正化を可能とした。有効な治療法のないBKウイルス感染症のリスク因子を明確にし、T細胞免疫応答アッセイを開発した。シングルセルRNA解析を行い、これらエピトープを認識するT細胞受容体を特定し、治療から予防につながる道筋が整った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現状の免疫抑制療法では、ウイルスの免疫応答を維持・促進しながら、ドナーに対する免疫応答(ドナーHLAに対する抗体産生)を抑制することは困難である。特定のエピトープ、T細胞受容体を同定し、ターゲットとなる免疫応答を促進・抑制する超選択的な免疫制御法の開発に取り組んだ。エピトープ解析の意義を明確にし、免疫抑制適正化を可能とした。 また、ウイルス、ドナーに対するT細胞受容体解析により治療、予防を行う戦略が明確になった。得られた知見は臓器のみならず造血幹細胞移植、がんペプチドワクチン、感染症全般にも広がる可能性がある。
|