研究課題/領域番号 |
20H03826
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
丸山 哲夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (10209702)
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研究分担者 |
佐藤 守俊 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00323501)
高尾 知佳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (40612429)
升田 博隆 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (80317198)
内田 浩 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90286534)
宮崎 薫 慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (90445370)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 光遺伝学 / ゲノム編集 / 幹細胞 / 再生医学 / 子宮 / 子宮内膜症 / 子宮筋腫 / 子宮内膜癌 / 子宮再生 / 脱細胞化 / 子宮内膜 / 光制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,①光照射によるゲノム編集により雌性生殖器官の特定の細胞における特定の遺伝子の発現を時空間的に制御するシステム,②雌性生殖器官から細胞を除去して得られた細胞外基質のみを有する足場(脱細胞化雌性生殖器官骨格)を細胞・組織の導入・運搬・維持の担体として用いるシステム,③幹細胞を起点として雌性生殖器官の構成細胞・組織を作製するシステム(幹細胞工学),の三つのシステムを単独あるいは複合的に開発し用いることを通じて,雌性生殖器官の機能・再生・疾患を制御する新しい研究ツールと治療技術に関する基盤知見を得ることと,それらを用いて疾患の病態メカニズムを解明する.
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研究成果の概要 |
本研究では,特殊な光に反応する仕組みを細胞・組織・器官に導入したうえで,光を照射することによりそれらの機能をコントロールすることを目指した.その結果,子宮の重要な機能のひとつである妊娠現象において,妊娠の成立(着床)に重要な遺伝子を光照射でピンポイントに調節することにより,マウスにおいて着床現象をコントロールできた.さらに,その仕組みの効率的な導入を目的として,組織工学を用いてラット子宮の部分的な再生方法を開発した.また,光照射による子宮疾患の制御を念頭において,子宮内膜症,子宮内膜癌および子宮筋腫の発生・進展における幹細胞やゲノム異常の役割の一端を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において示された光照射による着床制御は,不妊症,不育症,および子宮に関連する周産期疾患や腫瘍性疾患に対する光照射治療という新しい治療様式・戦略を提示することに加えて,その実現化に向けての基盤となる成果である.さらに,時空間的な現象である着床を光照射のオンオフで自在に解析できる新しい研究手法であることと,その結果もたらされ得る着床のメカニズムのさらなる解明が期待できる点で学術的意義が高い.新しい子宮の再生・再建技術ならびに子宮関連疾患における幹細胞とゲノム異常の役割の解明は,光照射治療の実現化に向けての科学的根拠と技術基盤を与えうる点でも学術的社会的意義が高い成果である.
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