研究課題/領域番号 |
20H03832
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山田 武千代 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (70283182)
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研究分担者 |
海老原 敬 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20374407)
植木 重治 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (60361234)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | ILC2 / Asp f 1 / IgE / IL-4 / Galectin-10 / TIGIT / 真菌 / アレルギー / 鼻副鼻腔炎 / 抗原 / 気道粘膜 / 好酸球 / 副鼻腔炎 / 自然リンパ通 / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
鼻茸組織中から真菌アレルゲンと抗原特異的IgEの存在を検討する。術後再発、喘息合併、組織内の平均好酸球数、肺機能、鼻茸組織内の手術の分子を解析し、真菌アレルゲンと抗原特異的IgEの有無に分類して、詳細に解析しプロファイリングを行う。アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性気管支肺真菌症などで真菌アレルギーの関与が最近証明され、下気道では診断基準が考案されている。アレルギー性真菌性副鼻腔炎の診断基準も提案されているが、下気道のアレルギー性気管支肺アスペルギルス症に相当する上気道の難治性アレルギー性真菌性副鼻腔炎の正確な診断基準を新しく考案するデータベースの構築を目標としている。
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研究成果の概要 |
保存的治療抵抗性の鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(CRSwNP)患者から得られた鼻茸103例を分析した。ELISAで解析すると, 患者18例 (17.5%) が Asp f 1 陽性で, 鼻茸組織中Asp f 1 抗原レベルは、組織中のAspergillus specific IgE (rs = 0.68, P < 0.01), IgE産生とクラススイッチに必須のIL-4 レベル (rs = 0.86、P < 0.0005), 好酸球エトーシスと関連するGalectin-10レベル (rs = 0.54) (p< 0.01)とそれぞれ有意に相関した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト鼻茸組織の中Asp f 1 抗原を定量し, Aspergillus specific IgE , IL-4 レベル , Galectin-10レベル (rs = 0.54) (p< 0.01)の相関を示した(Allergy. 2022;77:3154-3156)。また, 真菌アレルギーなどで遷延化する強いアレルギー炎症や鼻茸組織には自然リンパ球type 2 (ILC2s) が豊富に存在し、TGITやCD155が慢性アレルギーの新しいバイオマーカー, 治療標的となる可能性が示唆された(J Exp Med. 2023;220:e20222005)。それぞれ,世界初めての報告である。
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