• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

細胞骨格を制御することで瘢痕ゼロを実現する

研究課題

研究課題/領域番号 20H03848
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分56070:形成外科学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

久保 盾貴  大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00362707)

研究分担者 松崎 伸介  森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (60403193)
河合 建一郎  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (80423177)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
キーワードアポトーシス / 伸展刺激 / 線維芽細胞 / LIMK2 / 細胞骨格 / Rhoファミリー低分子量Gタンパク質
研究開始時の研究の概要

本研究で我々が着目するのは、細胞骨格であるアクチンと、アクチンの制御を担うRhoA、Rac1、Cdc42に代表されるRhoファミリー低分子量Gタンパク質という分子群であり、それらの分子が線維芽細胞の分化・アポトーシスにどう関与するのかを明らかにする。また、それに加えて、ケロイド・肥厚性瘢痕形成の重要因子としても知られ、細胞骨格を最も物理的に変形させる機械的伸展刺激にも着目し、ケロイド・肥厚性瘢痕形成機構の解明と治療法の開発を目指す。

研究成果の概要

ヒト皮膚線維芽細胞は、伸展刺激を受けることでRhoA/ROCK/LIMK2/cofilin pathwayを介して筋線維芽細胞への分化が促進する。またBcl2の発現が増加し、Baxが低下することでアポトーシスに耐性を持つことが示された。しかし、LIMK2の活性化あるいは不活性化により筋線維芽細胞への分化促進は抑制されることが分かった。さらにLIMK2を不活性化した場合では、線維芽細胞の増殖能が低下し、Bcl2の発現が減少することが明らかになった。RhoA/ROCK/LIMK2/cofilin pathwayをターゲットとすることでケロイド・肥厚性瘢痕の新治療法の開発へ繋がる可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヒト皮膚線維芽細胞が伸展刺激によりアポトーシスがどのような動態を示すかを報告した研究は少ない。今回、線維芽細胞は伸展刺激によりアポトーシスに耐性を獲得することが示され、ケロイド・肥厚性瘢痕形成の一因が明らかとなった。また、LIMK2に注目することで皮膚線維芽細胞の分化およびアポトーシスの両方の側面からケロイド・肥厚性瘢痕の病態を制御できる可能性が示唆された。ケロイド・肥厚性瘢痕の薬物治療は未だ確立されたものがなく難治性の病態であるが、LIMK2をターゲットにした治療法の開発は今後「傷跡を残さない治療」を実現する可能性があり、異常瘢痕に悩む数多くの患者たちのQOLを改善できうると考える。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi