研究課題/領域番号 |
20H03856
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 千葉大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
藤橋 浩太郎 千葉大学, 医学部附属病院, 特任教授 (50820354)
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研究分担者 |
片岡 宏介 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50283792)
中橋 理佳 千葉大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (80391887)
落合 智子 (栗田智子) 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (20130594)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 舌下ワクチン / 歯周病 / 老化 / 高原特異的IgA / サイトカイン / 歯槽骨吸収 / 抗原特異的IgA / 粘膜ワクチン / 粘膜免疫 / 動脈硬化 / 分泌型IgA / 唾液IgA抗体 / アジュバント |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では老化免疫の回復を目指した舌下ワクチンを用い、老齢マウスに有効かつ安全にP.gingivalis 表面抗原(OMP40)特異的粘膜・全身免疫応答を誘導し、歯周病と動脈硬化の予防法を確立する。さらに、OMP40特異的IgA、IgG抗体の役割を解明し、抗体療法による治療基盤の構築を目指す。最後に、舌下免疫による老化免疫回復の誘導・制御機構を細胞・分子レベルで解明し、知見が限定的である感染症予防に不可欠な第一線のバリアを担う粘膜免疫における老化の影響とその回復についての学術的基盤構築を目指す。
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研究成果の概要 |
粘膜ダブルシグナルシステム(CpG ODN/Flt3リガンドDNAプラスミド)を用いた高齢者のための舌下ワクチンの開発を目的とし、歯周病菌であるPorphyromonas gingivalisの表面抗原(OMP40)とともに舌下免疫を行ったところ、OMP40特異的、唾液中SIgA、血清中IgG抗体を誘導できることが明らかとなった。同様に老齢マウスに舌下ワクチン投与することにより、抗原特異的抗体価の上昇が認められた。舌下ワクチンを投与したマウスを用いてP. gingivalisによる感染実験を実施したところ、舌下ワクチン投与群は、非投与群に比べて骨吸収が抑制されていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
主要原因菌の1つであるP. gingivalis口腔感染症としての歯周病は、動脈硬化、リウマチ、誤嚥性肺炎、糖尿病など様々な全身系疾患の引き金となると報告されており、加齢による口腔感染症に対する免疫力の低下は高齢者に重篤な健康被害を引き起こす。そこで、高齢者の口腔内局所とそれに関連する全身系の両方の疾患を予防・治療する有効な対策の開発が求められている。経口・経鼻免疫に代表される粘膜免疫法は粘膜局所と全身系に二段構えのバリアを構築することができ、歯周病と全身疾患の予防に有効と考えられ、高齢者の生活資質を向上に貢献し、健全な健康長寿社会を構築・維持することはできる。
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