研究課題/領域番号 |
20H03861
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
中尾 龍馬 国立感染症研究所, 細菌第一部, 主任研究官 (10370959)
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研究分担者 |
尾花 望 筑波大学, 医学医療系, 助教 (00722688)
川崎 忠寛 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 主任研究員 (10372533)
泉福 英信 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (20250186)
平山 悟 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70778555)
佐々木 祐生 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 研究員 (80808668)
上野 尚雄 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (90450832)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 細菌膜小胞 / 外膜小胞 / 歯周病原細菌 / 細菌由来膜小胞 / 細菌由来外膜小胞 / 膵臓がん / 慢性炎症 / Porphyromonas gingivalis |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病原細菌 Porphyromonas gingivalis (Pg)が産生する膜小胞 (BMVs) は様々な病原因子の運び屋として機能するが、Pg-BMVsの産生機構や遠隔臓器における病態形成への関与は明らかでない。歯周病と全身疾患との関連性において、Pg-BMVsが関与する可能性が考えられる。本研究では、革新的ナノイメージング技術を基軸としたアプローチにより、複雑な BMVs産生機構の全容解明を目指す。また、Pg-BMVsの生体内での運命を細胞と動物モデルを用い検討する。さらに、膵がん患者の 臨床検体からPg、およびPg-BMVsの同定を試み、Pgが関与するとされる"Dysbiosis- がん"の連関についても調査する。
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研究実績の概要 |
1.歯周病原細菌 Porphyromonas gingivalis (以下Pg)の外膜小胞 (以下OMV) の産生様式についての新たな知見を得た。異なる条件で産生されるPg-OMVを、高速AFM、及びFE-SEM等の高分解能顕微鏡を用いた形態構造解析、分子レベルでの組成解析に供試し、比較検討した。その結果、Pg-OMVの産生様式として、通常の生育過程で産生される様式と、ある種の化学物質などがPg菌体に作用して産生誘導される様式の2通りが存在することが明らかとなった。前者と後者のOMVの組成やその表面の物理化学的特性は異なっており、特に後者のOMV産生は、Pgの生育に必須の栄養取得の阻害や、その主たる病原因子であるジンジパイン活性阻害の両方に関連することが明らかとなった。 2. 大腸菌のOMV産生のライブイメージング技術へ応用が期待されるグラフェンサンドイッチ法に関する基盤的知見を得た。 3. レンサ球菌や大腸菌の細菌膜小胞の産生メカニズムの一端を明らかした。 4. Pg-OMVの生体内での遠隔臓器への移行・蓄積、その病態形成への関与を BALB/c、C57/BL6、膵上皮内腫瘍性病変発症、膵癌発症 の4系統のモデルマウスを用いて検討している。 5. 臨床研究については、Pg及びPg-OMVの慢性炎症や癌化へメカニズムへ関与する可能性を推察し、実施施設の倫理委員会の承認を得て、口腔癌、膵癌を有する患者等の様々な被験者から臨床検体を回収、解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID19に伴い研究資材物流が遮断された影響で、基礎研究の一部と臨床研究の進捗は、やや遅滞気味である。
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今後の研究の推進方策 |
4. 各種マウスモデルの交配繁殖が軌道に乗り、いくつかの動物実験が進行中である。引き続き、Pg-OMVの生体内での遠隔臓器への移行・蓄積、慢性炎症や癌化への関与を中心に、異なるモデル動物を用いて検討する。 5. 臨床研究については、引き続き、膵がんを含む様々な患者の臨床検体を回収、解析を進め、検体からの口腔細菌叢メタゲノム、OMV微粒子解析、Pg菌の単離・同定を行う。
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