研究課題/領域番号 |
20H03863
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
片桐 さやか 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 准教授(キャリアアップ) (60510352)
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研究分担者 |
鈴木 敏彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (10292848)
高橋 宏和 佐賀大学, 医学部, 特任教授 (20607783)
廣田 朝光 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50435674)
服部 淳彦 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (70183910)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 歯周病 / 骨格筋 / 糖代謝 / 腸内細菌叢 / 代謝異常 / 糖尿病 / 筋肉 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、筋量減少症(サルコペニア)と肥満(体脂肪増加)が重なった状態であるサルコペニア肥満が注目されている。骨格筋は質・量共に重要な組織であり全身の糖代謝調節においても基幹的役割を担っている。サルコペニア肥満は、生活習慣病の疾患リスクが上昇し、骨格筋での代謝および運動機能を低下させる。本研究の目的は、メタボリックシンドローム患者とモデルマウスを用いて、歯周病が骨格筋での糖代謝、サルコペニア肥満および運動機能に与える影響を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
メタボリックシンドローム(MS)患者において、歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalis (Pg)に対する血清抗体価は、骨格筋の脂肪化マーカー、HOMA-IRと正の相関を示した。高脂肪食を与えたマウスに超音波破砕したPgを経口投与したところ、耐糖能異常、インスリン抵抗性が惹起され、脂肪化の増加が認められた。Pgを投与したマウスのヒラメ筋では脂肪化の亢進・糖の取り込みの減少が認められ、組織中のTnfaの発現が上昇し、またインスリンシグナリングの阻害が確認された。Pgの投与により腸内細菌叢の変化が確認された。PgはMSのリスクファクターとなっている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サルコペニア(加齢性筋量減少症)は加齢とともに骨格筋量の減少をきたす概念であるが、近年筋量の減少と脂肪量の増加を伴うサルコペニア肥満が注目されている。本研究ではPorphyromonas gingivalisの投与により骨格筋の脂肪化及び代謝異常が認められたことから、歯周病の予防及び治療がサルコペニア肥満の病態改善に寄与する可能性が示唆された。Pgの感染はMSのリスクファクターとなり、骨格筋の代謝異常を引き起こす可能性が示唆された。
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