研究課題/領域番号 |
20H03871
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今里 聡 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (80243244)
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研究分担者 |
北川 晴朗 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (50736246)
佐々木 淳一 大阪大学, 大学院歯学研究科, 講師 (50530490)
岩崎 泰彦 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (90280990)
壷井 莉理子 大阪大学, 大学院歯学研究科, 特任助教(常勤) (20827430)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 歯学 / 歯科材料学 / 生体材料学 / スマート・マテリアル / ガラス |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らは、これまで、抗菌成分の固定化や薬剤徐放という作用の持続性に焦点を当て、バイオアクティブな機能を備えた歯科材料の開発・実用化に取り組んできた。本研究では、そのワンランク上のアプローチとして、口腔環境の変化や病態のステージに応じてバイオアクティブな機能を発揮するスマート・バイオアクティブマテリアルという新たなマテリアルデザインに基づく歯科材料の創製を目指す。すなわち、抗菌性や炎症抑制、硬組織形成等の作用を有する様々なイオン種を組み込んだガラスを試作し、環境応答型あるいは病態応答型としての機能発現の可能性を確認する。そして、試作ガラスを各種歯科材料に配合し、それらの有用性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、口腔環境や病態の変化に応答してバイオアクティブな機能を発揮するスマート・マテリアルの創製を目指して、2つのコンセプトに基づいたバイオアクティブガラスを試作し、各ガラスの物理・化学的特性や細菌・細胞に対する作用を検討した。その結果、亜鉛及びガリウム徐放ガラスを組み合わせて応用することで、pH変化に伴うイオン徐放の制御により、う蝕あるいは歯周病に関連する細菌に対して特異的な抗菌効果を発揮させ得ることが明らかとなった。また、リチウム及びストロンチウム徐放ガラスを組み合わせて応用することで、ガラスの溶解速度の差を利用して、抗炎症作用及び硬組織誘導効果を段階的に発現可能であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者は、古くから、歯科用修復材料へのバイオアクティブ機能の付与という概念を発信してきた。その成果もあり、近年、国内外でバイオアクティブな歯科材料に関する研究が数多く行われるようになってきた。しかし、それらの研究の多くは、細菌や細胞に対する特定の作用を持続的に発揮させることを狙ったものである。本研究により、口腔環境や病態の変化に応答してバイオアクティブな機能を発揮する技術を確立できたことで、適切な時期に適切な活性成分を作用させるさまざまな歯科材料の開発が可能となると期待される。
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