研究課題/領域番号 |
20H03883
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鵜澤 一弘 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (30302558)
|
研究分担者 |
伊豫田 学 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40431746)
中嶋 大 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (50431747)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
|
キーワード | スーパーエンハンサー / 抗癌剤耐性 / ChIP-seq / CHIP-Seq / CHIP-seq / セツキシマブ / 薬剤耐性 / 口腔癌 / 口腔扁平上皮癌 / PRAUR / ChiPseq法 / H3K27ac / BRD4 / スーパーエンハンサー薬剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
癌特異的SEに関しては未だに報告されていない.Cisplatin(CDDP)に代表される白金抗癌剤と分子標的薬Cetuximab(CTX)―以降’抗癌剤’と表記する―は, それぞれ抗癌作用のメカニズムは異なるが,獲得耐性の出現によりそれぞれの治療効果が無効となることは共通した臨床的問題である. これら抗癌剤耐性のメカニズムには, 現在でも未知の部分がかなり残されている可能性があり, 癌関連SEという解明すべき新概念を検討する必要がある.
|
研究成果の概要 |
CHIP-Seq法でCetuximab (CTX) 耐性口腔癌細胞株に特異的なスーパーエンハンサー(SE)領域を検索・同定した.さらに,CTX耐性口腔癌細胞株に共通したSE領域に存在する標的遺伝子を抽出し,TCGAを用いて臨床検体における標的遺伝子の発現量や5年生存率について統計的に解析した.UCSC Genome BrowserでSEと標的遺伝子の位置関係を確認し,Gene set enrichment analysis (GSEA)解析で濃縮されている遺伝子セットも解析した.本研究によりCTX耐性SEの存在と口腔癌患者の予後と深く関与するCTX耐性SEの標的遺伝子を見出した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究での抗癌剤耐性SEの同定を契機に, エピジェネティックな発現制御機構を利用した新規治療法・薬剤を開発することが見込まれ, 真に有効な新しい口腔癌耐性克服への治療応用にむけて大いに期待できるものである. これは, 個々の耐性関連機能ではなく, 系統的に複数の機能を制御する共通エンハンサーを利用するという点できわめてユニークな治療法になるものと言える. また, 担癌患者の長期社会復帰などを実現させる可能性もあり, その社会的意義も大きいと考えている.
|