研究課題/領域番号 |
20H03893
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
藤内 祝 明海大学, 保健医療学部, 教授 (50172127)
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研究分担者 |
杉田 義昭 城西大学, 薬学部, 教授 (20255029)
友村 美根子 明海大学, 保健医療学部, 教授 (30217559)
坂上 宏 明海大学, 歯学部, 教授 (50138484)
坂東 健二郎 明海大学, 歯学部, 教授 (50347093)
山本 信治 明海大学, 歯学部, 教授 (60385185)
光藤 健司 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (70303641)
高尾 浩一 城西大学, 薬学部, 教授 (70337484)
小泉 敏之 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80323575)
中鍛治 里奈 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80845511)
天野 滋 明海大学, 歯学部, 准教授 (90167958)
植沢 芳広 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (90322528)
坂下 英明 明海大学, 歯学部, 教授 (10178551)
奥平 准之 埼玉医科大学, 医学部, 実験助手 (10635585)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
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キーワード | ハイパーサーミア / 細胞透過性ペプチド / 新規癌指向性磁性酸化鉄ナノ粒子 / ICG / 磁性酸化鉄ナノ粒子 / 近赤外線 / 交流磁場 / 口腔癌 / 癌細胞特異的指向性酸化鉄微粒子 / 低侵襲性治療 / 腫瘍選択性磁性体 / 併用療法 / マイルドハイパーサーミア / ハイパーサミア / クロモン誘導体 / Geranylgeraniol |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌の標準治療は手術であり早期癌の場合は術後の障害も少ないが、進行癌の場合は術後機能障害が大きく、また他領域の癌ではみられない整容障害が大きな問題となるため非侵襲的治療が強く求められる。その治療戦略の一つに磁場誘導加温法を用いた組織内温熱療法が注目されている。そこで新規癌指向性送達磁性酸化鉄ナノ粒子(癌細胞特異的選択毒性を示す細胞透過性ペプチドと磁性酸化鉄ナノ粒子を結合させた粒子)または低分子性抗癌化合物と磁性粒子含有ナノカプセルを用いた磁場誘導組織内加温併用療法に着目した。以上により、抗腫瘍作用の増強効果について検討し、口腔癌の革新的低侵襲治療法を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ヒト歯肉扁平上皮癌細胞に対するドセタキセルの細胞毒性は、41~42℃で45~60分間暴露で最大となった。ドセタキセル、クロモン誘導体およびマイルドハイパーサーミアは、ヒト歯肉癌細胞のG2/M期停止を誘導しsubG1期を相乗的に増大した。口腔扁平上皮癌治療の有効性が得られた。 新規癌指向性磁性酸化鉄ナノ粒子添加細胞に近赤外線照射または交流磁場印加で、subG1期の増加、この試薬の核内移行、アポトーシスDNA断片化が認められた。この試薬をヒト歯肉癌細胞担癌ヌードマウスの心臓に注射後、近赤外線照射また交流磁場印加で腫瘍の縮小が認められ、口腔がん治療に対する期待が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行性口腔癌の治療では広範囲な摘出手術が行われ、術後機能障害や整容障害が大きな問題となるため非侵襲的治療方法が求められている。その治療戦略に磁場誘導組織内温熱療法などのハイパーサーミアが挙げられる。 本研究は超選択的動注療法とマイルドハイパーサーミア(41℃)による進行性口腔癌の革新的低侵襲治療法を開発する目的で、新規癌指向性磁性酸化鉄ナノ粒子の心臓内注射と近赤外線照射や交流磁場印加でのマイルドハイパーサーミアによる治療の有用性を検討した。その結果、担癌マウス腫瘍の縮小・消失が認められたことや低分子抗がん剤との併用療法の有効性が得られたことは、ヒトへの臨床応用開発に向けて大きな意義がある。
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