研究課題/領域番号 |
20H03909
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
鈴木 康之 岐阜大学, 医学部, 特任教授 (90154559)
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研究分担者 |
武田 裕子 順天堂大学, 医学部, 教授 (70302411)
恒川 幸司 岐阜大学, 医学部, 助教 (70556646)
西城 卓也 岐阜大学, 医学部, 教授 (90508897)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 医学生 / 人材育成 / 社会経済格差 / 社会・経済的背景 / 入学者選抜 / 医学部入学 / 社会的背景 / 家庭背景 / 格差 |
研究開始時の研究の概要 |
医学部入学者の社会的背景の現状を明らかにし、それに対して国民と医療関係者がどのように受け止めているかを解明することにより、今後の医療を担う医師人材をどのように選抜するかを提言する:①全国の医学生が入学前に受けてきた教育の実態、社会背景、家庭背景の解明、②医学部を志望した動機・価値観についての解明、③医学生の社会貢献に対する認識の解明、④ 上記結果を一般市民、医療関係者、医学教育関係者に示し、フォーカスグループとアンケートで分析、⑤他の医療系学部、文系・理系学部との比較検討を行い、最終的に医学部入学者選抜に関して提言をまとめる。
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研究成果の概要 |
日本国内の医学部学生を対象として社会経済的・教育的背景について匿名ウェブアンケートを実施した。医学生は世帯年収1800万円以上の家庭出身者が25.6%、医師の子供33.2%、私立中高一貫校卒業52%と、一般学生に比べ非常に高かった。これらの結果に対する市民・教育関係者の認識を質的に分析したところ、家庭背景に関する20主題、社会的背景に関する12主題を抽出した。市民は市民感覚から乖離した医学生の家庭・社会的背景に対して「予想どおり」の部分と「驚き」の部分が混在していた。教育関係者も医学生の家庭・社会的背景を認識し、改善すべき課題として認識していることが窺われた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は我が国における医学生の出身家庭の社会経済的背景を明らかにした初めての研究であり、一般大学生や他の医療系学生に比べて特異な背景を持っていること、それに対して、一般市民も教育関係者も是正すべき課題であると認識していることを明らかにした。本研究の成果は、将来の我が国の医療を担う医師育成のための人材選抜について、さらなる検討が必要であることを示唆している。また、本研究の成果は、医師育成にとどまらず、広く高等教育や社会格差の課題に対する貴重な情報を提供するものである。
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