研究課題/領域番号 |
20H03920
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
向原 圭 久留米大学, その他部局等, 准教授 (90531947)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 医師・製薬企業関係 / 利益相反 / 調査研究 / 一般市民 / 全国調査 / 医師製薬企業関係 / 医師調査 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が2008年に行った医師・製薬企業関係に関する全国調査では殆どの医師が医薬品情報提供者(MR)と話をし、贈り物を受けていた。そして殆どの医師が製薬企業との関係の多くは適切であり、許容できると考えていた。 その後、ディオバン事件に代表されるように医師・製薬企業関係が社会的問題として注目を集め、日本製薬工業協会はMRが医師と関わる際のプロモーションコードを2013年に定めた。 本研究では、2008年の調査からおよそ10年後、医師・製薬企業関係の実際と関係に対する医師の許容度、関係に対する市民の認識度と許容度および市民の認識度と医師への信頼度の関連性、そして医師と市民との間の許容度の差異について検証する。
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研究成果の概要 |
医師調査では、2008年から2021年の間で医師・製薬企業関係の頻度は減少していたこと、医師の態度には大きな変化は認めなかったことが明らかになった。医薬品情報担当者との面会を禁止する規則の存在は医師の批判的態度と関連していることが明らかになった。市民調査では、医師と比較して製薬企業からのギフトに対して許容的であるが、ギフトは医師の処方行動に影響を与えると考えていること、医師がギフトを受け取っていると考えている市民は医師に対する信頼度が低いことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会的問題として様々な議論がある医師・製薬企業関係に関して科学的な問いを立て、客観的データを得ることができた。医師調査の結果からは、医師の態度の変容が起きるには規制や規則などの外発的動機付けが必要であることが示唆された。市民調査からの結果からは、医師が一般市民や患者からの信頼を維持するためには、一般市民や患者の視点を認識し、製薬企業との適切な関係を考えていくことが重要であることが示唆された。
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