研究課題/領域番号 |
20H03928
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
三宅 邦夫 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60550712)
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研究分担者 |
篠原 亮次 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任教授 (00633116)
山縣 然太朗 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10210337)
望月 和樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80423838)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | DOHaD / 出生コホート / 腸内細菌叢 / 神経発達 / アレルギー性鼻炎 / 低栄養 / 腸内細菌 / 遺伝子 / 遺伝子多型 / SNPs / エピゲノム / DNAメチル化 / メタゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
胎児期や乳幼児期の環境要因が成長後の健康、疾患リスクにつながるというDOHaD説が提唱されており、近年エピゲノム との関連が考えられている。しかし、ヒトの出生までに起こったDNAメチル化が学童期まで維持されるのか、そしてメチル化がアウトカムに影響するのか、また出生後の環境要因はどう影響するのか、という点は明らかになっていない。本研究の目的は、出生コホート研究から胎児期から幼児期の環境要因が学童期の健康リスクに及ぼす影響について、エピゲノムおよび腸内細菌メタゲノムの両面からアプローチし、これまでにない新たな視点からDOHaD分子メカニズムを明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
本研究は、大規模な出生コホートを用いて、胎児期・乳幼児期の環境要因が学童期までの疾患や子供の健康・発達に及ぼす影響について、遺伝的背景を考慮してエピゲノム、腸内細菌メタゲノム解析の観点から明らかにすることを目的とした。その結果、①8歳児の痩せすぎの子どもで特徴的な腸内細菌を見出したこと、②8歳児におけるアレルギー性鼻炎症状の実態と腸内細菌叢との関連、③アルコール代謝遺伝子多型と妊娠中の母親の飲酒が子供の発達遅延リスクを増加させること、④妊娠中の低栄養が子どもの発達遅延リスクを増加させることなど重要な研究成果を明らかにした。今後はさらに詳細な分子メカニズムを明らかにする予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、胎児期や乳幼児期のさまざまな環境要因が成長後の疾患リスクに関連するというDOHaD概念を強化する成果が得られ、分子疫学的エビデンスの一端を解明できた点は学術的意義が大きい。 我が国において、相対的貧困、妊婦の栄養不足が社会問題となっている。妊娠中母親の低栄養環境や飲酒が子どもの発達に悪影響を及ぼすリスクが高まるという本研究成果は、妊娠を考えている女性に対する情報提供や注意喚起に生かされた点で社会的意義が大きい。今後さらなるDOHaD分子メカニズムの解明及びリスクとなる環境要因やバイオマーカーの発見により、将来の疾患リスクを予測し、早期介入による先制医療を実現が期待される。
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