研究課題/領域番号 |
20H03931
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
菅沼 成文 高知大学, 教育研究部医療学系連携医学部門, 教授 (50313747)
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研究分担者 |
中野 真規子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70384906)
審良 正則 独立行政法人国立病院機構近畿中央呼吸器センター, 臨床研究センター, 放射線部長 (20393267)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | インジウム / 肺疾患 / 高分解能CT / びまん性肺疾患 / 動物モデル / 吸入性病変 / インジウム肺 / 画像診断 / 毒性学 / 高分解能CT (HRCT) / 人工知能(AI) / コホート / 動物実験 / 職業性肺疾患 / 病態 / 人口知能 (AI) |
研究開始時の研究の概要 |
インジウムの需要は世界的に伸びる一方、取扱作業中の曝露による呼吸器疾患(インジウム肺)の病態は未解明で、低曝露でも比較的速く進行する可能性や発がん性も指摘されている。本研究では、①形態変化を高解像度に描出できる高分解能CT (HRCT)とHRCT読影用人工知能(AI)を用い、インジウム曝露者コホートのCT画像所見を分析し予測因子の特定;②動物実験と患者の肺生検試料を用いた放射線医学・臨床・病理学対比(radiologic-clinico-pathologic correlation)による詳細な検討し、総合的にインジウム肺の形態学的特徴を把握し、その進行過程や予測因子を含む病態を解明する。
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研究成果の概要 |
追跡中のインジウム曝露者のCT画像の読影結果を整理し、肺野の初期病変について、肺胞蛋白症の典型所見であるCrazy pavingや一般的なびまん性肺疾患の肺野所見であるInterstitial lines、吸入性病変の特徴であるcentrilobular opacitiesについての所見に注目して読影した結果をまとめた。これまでの有症状の重症例のみの画像所見ではなく、曝露者の追跡を行なった際のCT画像を使っているため、早期所見についての知見が得られた。並行して、インジウム肺動物モデルを作成し、インジウム肺のメカニズム解明を一歩進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インジウム肺については、半減期が比較的長いこと、 低曝露でも症状の進行が早いことがわかってきたが、その病態は未解明で、胸部画 像の所見についての日米研究グループの見解は (1) 間質性肺炎に合併する肺気腫(日本) 、 (2) 肺胞蛋白症(PAP)に類似(米国)と分かれている。 この間質性・気腫性変化と肺胞蛋白症の病態の相違は、患者背景(曝露期間や量・血清イ ンジウム濃度・抗GM-CSF中和抗体の有無等)に寄る可能性も高く、その病態解明のために は、HRCTを駆使した放射線医学的な分析を中心とし、肺機能、血液や組織など臨床・病理データ の分析も同時に行い、包括的に分析することが重要である。
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