研究課題/領域番号 |
20H04025
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
小谷野 康子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50307120)
|
研究分担者 |
清水 由美子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30328330)
金子 眞理子 和洋女子大学, 看護学部, 教授 (50318151)
服部 真理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (50336492)
伊藤 雅之 愛知学院大学, 文学部, 教授 (60340139)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | メンタルヘルス / セルフ・コンパッション / マインドフルネス / 地域住民 / レジリエンス / ストレス / 学際的チーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は学際的チームによる地域住民へのメンタルヘルス支援モデル構築に向け、マインドフルネスと統合したセルフコンパッション・スキル向上プログラムを開発し、効果を検証することである。日本における精神疾患は急増し、労働者へのメンタルヘルス対策とともに地域住民のウェルビーイングの向上を図り、生きる力を暮らしの中で支える活動もまた重要な課題である。 本研究は地域に所在する大学から発信する住民に向けたこころの健康づくり活動として活用でき「国民の健康寿命が延伸する社会」に向けたあらゆる世代の予防・健康管理に係わる普及啓発活動を推進する、地(知)の拠点大学としての社会貢献の要請に応えるものである。
|
研究実績の概要 |
2023年度は、ストレスマネジメントとともにセルフコンパッションを高める内容の全4回のメンタルヘルスプログラムを大学周辺の地域住民を対象に実施した。介入は2期まで進め7名を対象に実施した。対象数が目標に達していない途中の分析ではあるが、対応のあるt検定の結果、介入前と介入後では、SCS-Jの総得点は上昇(K6は下降)していたが、統計的に有意差は認められなかった。K6についても有意な差は認められなかった。しかしながら、SCS-Jの下位尺度に注目すると「マインドフルネス」(p=0.006)、「共通の人間性」(P=0.05)について、統計的に有意な上昇が認められた。介入後では、SCS-JとK6(r=-0.33)は負の相関を示し,SCS-JとARS(r=0.50)では中等度の正の相関がみられた。更にプログラムを受講しての参加者の自身の変化についてインタビューデータの質的分析を進めている。 また、本プログラムの介入後データと比較する目的でCOVID-19が感染症分類の5類に移行後の2024年4月のインターネット調査と介入後のデータを年齢を調整した上でMann-Whitney U testを用いて比較した。介入群のSCS-J得点は有意に13ポイント以上高値(p=0.01)だった。今後、様々な解析を進めていく。K6は、2024年では5.69であり1年前の心理的ストレス相当と数値は、ほぼ変わらず、昨年感染症分類が5類に移行し行動制限は格段に緩和されているが、人々は依然として心理的ストレス相当の状態が継続していた。K6は共同研究者の調査とともに4年間継続的に測定しているが、COVID-19パンデミックから2年目の2022年7月が最も高値であった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
4回のプログラムすべてに参加できる者を対象にしているため、日程の調整困難の理由で地域住民である参加モニターの参加申し込みが少なかった。大学から発信するメンタルヘルス支援であることから大学周辺に在住する地域住民を対象にしていたが、在住に限らず在勤者にまで対象を広げることとした。
|
今後の研究の推進方策 |
倫理審査変更申請をし、大学近隣の住民の他、在勤者も含めることとした。そのため隣接する附属病院の看護師にも参加モニターの対象枠を広げることができ、目標とする対象者数を得られることを期待する。現在、実施の調整中である。
|