研究課題/領域番号 |
20H04029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
石田 実知子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 准教授 (10776008)
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研究分担者 |
森田 瑞樹 岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 教授 (00519316)
中原 貴子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (30462047)
片岡 浩巳 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (80398049)
山形 真由美 山陽学園大学, 看護学部, 准教授 (90781518)
江口 実希 神戸常盤大学, 保健科学部, 講師 (40631718)
坂本 年生 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 助教 (40886488)
大井 悠成 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 助教 (10882475)
國方 弘子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (60336906)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 自傷行為 / マインドフルネス / レジリエンス / 客観的評価 / 認知行動療法 / 自傷 / 予防教育 / 生理的評価 / 自傷予防 / 暴力行動 / 機械学習 / 高校生 |
研究開始時の研究の概要 |
自傷リスク質問票の開発に向け、自傷行為者に特徴的な傾向について文献検討及び申請者らのデータ集積を基に明らかにした予備的検討を踏まえ、質問票(素案)を作成する。その後、高校生を対象に調査を実施後、機械学習の手法を用いて解析し、学校現場での特徴と臨床的特徴と照らし合わせて検証し、開発する。 さらに、自傷予防レジリエンス促進プログラムの構築に向け、先行研究による因果モデルを基に、学校現場の知見と臨床的知見等を加味し、プレテストを経て評価してプログラムを完成させる。さらに完成したプログラムを基に介入・検証する。効果の検証は、自傷リスク質問票および非侵襲的検査を用いた客観的生理指標を用いる。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、高校生に対する自傷予防に向けたレジリエンス促進プログラムの効果を調べるために、心理教育に重点をおいた介入とマインドフルネス呼吸法に重点をおいた介入の2つの方法で実施した。 心理教育に重点をおいた介入は、高校1年66名を対象に認知行動療法をベースに2週間毎に1回45分、計3回の介入授業を実施した。授業は、①心理的ストレスの理解②信頼関係を構築するスキル③自分の強みに気づくこと、援助希求の向上を主題とし、各回の授業前後にマインドフルネス呼吸法を行った。効果検討は、ポジティブ気分、ネガティブ気分、レジリエンス、自傷について質問紙調査を実施した。結果、ポジティブ気分、レジリエンスは介入前後で上昇し、効果の維持が認められた。ネガティブ気分は、事後では低減したが、効果の維持は認められなかった。また、自傷の介入効果は認められなかった。マインドフルネス呼吸法に重点をおいた介入は、高校3年生6名を対象に4週間週3回集団で実施した。プログラムは、マインドフルネスの知識と呼吸法に関する10分間のビデオを最初に視聴し、その後、介入期間中にマインドフルネス呼吸法に関する指導ビデオの部分を再視聴しながらマインドフルネス呼吸法を実践する(1回5分)構成とした。効果の評価は、介入前と介入後、介入終了1ヵ月後に気分、レジリエンス、反芻について質問紙調査を実施した。その結果、レジリエンスは介入前後で上昇し、1か月後も効果の維持が認められた。また、気分は、介入前後のみ改善がみられ、反芻については効果が認められなかった。 両介入方法は、気分とレジリエンスの向上に有効であり、不快な気分を軽減し、健全な成長をサポートするために役立つことが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度は、自傷予防に向け、自傷予防レジリエンス促進プログラムの評価・完成を計画していたため、概ね予定通り進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
概ね予定通り進展しているため、現在までの研究結果をもとに、レジリエンス促進に向けた介入プログラムの効果検証を「非侵襲的検査を用いた客観的な生理指標」による介入効果の検証を実施し、「自傷予防レジリエンス促進プログラム」を構築する予定である。
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