研究課題/領域番号 |
20H04039
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
榊間 春利 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10325780)
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研究分担者 |
丸山 征郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20082282)
前島 洋 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60314746)
菊池 清志 久留米大学, 医学部, 准教授 (60404539)
大塚 章太郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (80849901)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 運動 / 遠隔虚血コンディショニング / 脳神経保護 / リハビリテーション / 機能回復 / 神経炎症 / 漢方薬 / 脳梗塞 / 予防運動 / 神経可塑性 / 脳卒中リハビリテーション / コンディショニング運動 / プレコンディショニング / 予防 / 認知症 / 脳梗塞モデル / コンディショニング / 有酸素運動 / 活動量 / 高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
脳虚血による神経障害は多数の因子が相互に作用し進展するため、治療対象として単独のタンパクやシグナル伝達系の調節を行う事ではその効果に限界があり、複数の因子を一度に調節する治療が有効であると考えられる。これが可能な方法として遠隔虚血コンディショニング(Remote ischemic conditioning: RIC)による脳虚血耐性の獲得や発症前の有酸素運動(Pre-conditioning Exercise:PE)による脳神経保護効果がある。本研究では、研究期間全体を通して、RICやPEの脳神経保護メカニズムの解明と脳卒中患者のリハビリテーションに応用すべく臨床疫学調査を行う。
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研究成果の概要 |
本研究課題により、プレコンディショニング運動(PE)や遠隔虚血コンディショニング(RIC)による脳神経保護メカニズムについて検討した。PEによる神経保護効果は、運動中止するとPEを実施した期間より早期に消失することを示した。RICの介入は、再還流の時間が脳保護効果に影響している可能性が示唆された。脳梗塞後の運動療法と人参養栄湯の併用は、脳内のNGF/TrkA、BDNF/TrkB経路の活性化を介して、運動機能回復を促進しることが示唆された。認知症発症初期からのPEは、海馬の神経細胞の脱落抑制、抗神経炎症作用により認知機能だけでなく活動性や運動機能改善に効果が期待でることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞発症前・後のPE、RIC、運動療法による脳神経保護メカニズムや認知・機能回復促進効果、リハビリテ-ション処方に重要である効果的な負荷量、頻度、時間などに関しては十分解明されていない。また、運動習慣の有無による脳保護効果、認知機能に及ぼす影響、運動機能改善効果、RICとPEの併用効果、薬剤と運動療法の併用効果などに関しても十分解明されていない。従って、本研究成果の学術的意義や社会的意義は、運動や遠隔虚血コンディショニングによる神経保護メカニズムを解明し、脳卒中リハビリテーションや認知症に対する予防リハビリテーションの科学的根拠を確立したことである。
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