研究課題/領域番号 |
20H04041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 日本体育大学 |
研究代表者 |
中里 浩一 日本体育大学, 保健医療学部, 教授 (00307993)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 骨格筋萎縮 / 電気刺激 / ミトコンドリア / リボソーム / 骨格筋電気刺激 / 筋萎縮 / 周波数 / 萎縮抑制 / 悪液質 / 廃用 / サルコリピン / 単収縮 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋量維持は様々な臨床現場で重要視される。骨格筋電気刺激(EMS)は継続的な運動実施困難者にとって骨格筋萎縮予防のための福音となる。骨格筋萎縮予防に対するEMSの効果は主に筋タンパク質合成亢進の亢進とされ、骨格筋萎縮の直接的な抑制ではないため対処療法的であった。本研究は骨格筋萎縮予防に最適なEMS条件を模索し、骨格筋萎縮機序の学術的理解とEMSを用いた骨格筋萎縮予防の原因療法開発の両方を目指す。
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研究成果の概要 |
サルコペニアをはじめ骨格筋萎縮の予防は喫緊の課題である。特に運動実施が困難な方に対して骨格筋電気刺激(EMS)は骨格筋萎縮予防法として有効となりうる。ただしその分子メカニズムは必ずしも明らかではない。本研究により(1)低周波EMSによる単収縮を中心とした骨格筋収縮を誘発することで脱神経による筋萎縮が抑制され、その作用機序としてミトコンドリア生合成および量の増加が示唆された。(2)高周波EMSによる強縮を中心とした骨格筋収縮を誘発することで低周波と同様脱神経による筋萎縮が抑制された。ただしその分子基盤はミトコンドリアではなくリボソーム量の増加によるものであると結論された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢や病気によって筋肉が失われることは力の低下につながり歩行などの日常動作を困難にします。加齢や病気によって筋肉が失われるような人はそもそも筋肉量を維持するための運動も困難である場合が多く、運動の代わりになる骨格筋電気刺激は有望視されています。ただしその処方は基礎研究が乏しいのが現状です。電気刺激は電気の周波数(ヘルツ)によって異なり、低周波ではぴくっとした収縮、高周波では力強い収縮が導かれます。今回の研究では低周波、高周波ともに筋萎縮効果があることがわかりましたが、そのメカニズムが異なることも明らかになりました。本研究の成果は根拠に基づいた電気刺激の処方につながると言えます。
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