研究課題/領域番号 |
20H04042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
椿 淳裕 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50410262)
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研究分担者 |
渡邊 博昭 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (20796156)
堀田 一樹 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (30791248)
森下 慎一郎 福島県立医科大学, 保健科学部, 教授 (60635077)
大西 秀明 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90339953)
池上 諒 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (70881770)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酸素ダイナミクス / 大脳皮質 / 微小循環 / 評価法 / 駆血解放 / 血圧低下 / 導管動脈 / 酸素化ヘモグロビン / 赤血球移動速度 / 血圧変動 |
研究開始時の研究の概要 |
リハビリテーションの対象疾患は多様化し,循環動態が十分に安定しない患者を対象とする機会は今後さらに増加する.血流が絶えず供給される必要のある脳において,脳組織の毛細血管レベルの微小循環を非侵襲的かつ簡便に評価する方法はない.本研究では,1)健常成人を対象に微小循環反応を確認し,2)動物実験でその背景を検証する.また3)脳表を走行する太い血管との循環反応の違いを比較し,4)運動中の微小循環の評価へ応用する. これにより,酸素ダイナミクスを基盤とした大脳皮質の微小循環の評価方法を確立し,リハビリテーションにおけるリスク管理や術中の脳循環モニタリングの指標として,広く国民に還元することを目指す.
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研究実績の概要 |
本研究は,大脳皮質の神経活動を捉える指標として酸素化ヘモグロビンを測定し,急激な血圧変化を生じさせた時の変動から循環調節に関与する領域を同定すること,導管動脈と毛細血管との差異を明らかにすることを目的に,ヒトを対象とした基礎的研究および実験動物を対象とした基礎的研究の両面からアプローチしている. 2022年度は本研究の中心となるヒトを対象とした血流変化に関して,導管動脈の血流と微小循環とを測定した.両大腿近位部に駆血用カフを装着し,駆血後の開放により急峻な下越圧低下を生じさせた.その結果,駆血後の開放により平均血圧は27.7~28.4mmHg低下し,その低下は解放直前に比べ開放後10~15秒間有意に低値であった(p<0.01),一方,内頸動脈血流量は開放後10秒まで有意な低下を認め(p<0.01),平均血圧の低下幅と内頸動脈血流量の減少幅には中等度の正の相関を認めた(r=0.57,p=0.03).大脳皮質微小循環の指標であるO2Hbは,前頭前野において開放後20秒まで有意な低下を認め,平均血圧の低下幅とO2Hbの減少幅には弱い正の相関が認められた (r=0.28,p=0.03).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
導管動脈の血流変化測定のプロトコル作成に時間がかかったものの,測定はスムーズに実施できた.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の当初計画である運動時の導管動脈と微小循環の測定を行い,安静時との違いを明らかにする. これにより,運動時の大脳皮質の循環動態やその調節メカニズムを捉える糸口として,酸素ダイナミクスを基盤とした大脳皮質の毛細血管レベルの微小循環を評価する方法の開発を目指す.
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