研究課題/領域番号 |
20H04048
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
前島 洋 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60314746)
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研究分担者 |
真先 敏弘 帝京科学大学, 医学教育センター, 教授 (00585028)
榊間 春利 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10325780)
高松 泰行 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (40802096)
芳賀 早苗 北海道大学, 保健科学研究院, 特任講師 (60706505)
尾崎 倫孝 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (80256510)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | リハビリテーション / 脳卒中 / 運動 / ニューロモジュレーション / 生体イメージング / 神経栄養因子 / 運動療法 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中リハビリテーションにおいて運動療法による機能回復を促進するため、脳の神経細胞の興奮性を制御する中枢性コンディショニングの併用が注目されている。そこで、脳卒中モデル動物を対象に興奮抑制に特異的に作用するシナプス外GABAA受容体の薬理的阻害と運動療法の相乗効果に焦点を当て、生体イメージングを用いた生体脳における神経活動、遺伝子発現を解析することにより、脳卒中の臨床像に極めて近似した生体修飾を精査する。
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研究成果の概要 |
脳卒中の機能回復に必須なBDNF発現についてLuc-Bdnf Tgマウスを用いた生体脳イメージングを実施し、運動誘発性BDNFの脳内発現動態を明示した。更にα5サブユニットを含みシナプス外に発現するGABAA受容体は中枢神経の興奮性に対してtonic inhibition作用を有す。脳卒中後のGABAトランスポーター障害等による興奮性の低下に対してα5サブユニット特異的阻害薬であるL-655,708の投与を併用した運動療法効果について脳出血モデルラットを対象に検証した。L-655,708は脳内BDNFの発現を増強し、運動療法とL-655,708投与の併用による相乗的な機能回復の促進を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳卒中の回復期リハビリテーションにおいて、理学療法とりわけ運動療法による運動機能の再獲得が期待される。しかし、多くの脳卒中患者において重篤な機能障害が残存し、その後のQOLを著しく障害する。本研究は限られた治療機会において運動療法効果を最大限に促進するため、薬理的神経制御を併用した運動療法の有効性について脳卒中モデル動物を用いて検証し、その併用療法による相乗的な機能回復効果を示した。本研究の実験動物における成果は、従来の脳卒中リハビリテーションにおける運動療法に対するコンディショニングとしての薬理的神経制御の有効性を示す所見であり、今後、臨床応用が期待される基礎的研究成果である。
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