研究課題/領域番号 |
20H04050
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
田中 悟志 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10545867)
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研究分担者 |
熊田 竜郎 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (00402339)
森下 紗帆 常葉大学, 健康プロデュース学部, 助教 (30614010)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 脳刺激 / 心理学 / 神経科学 / リハビリテーション / 脳卒中 / 脳血管障害 / 生理学 / 動物モデル / 物理計算モデル / 神経可塑性 / 運動 / 認知 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中リハビリテーションを補完する新たな手法として,頭蓋の外から電気刺激を与える経頭蓋電気刺激法が提案されている。しかしながら、現在は、どれくらいの投与量でどれくらい効果があるのかという用量反応関係が不明である。本研究の目的は,ヒトおよびラットを対象とした基礎研究と計算物理モデル研究を組み合わせることで,経頭蓋電気刺激法における脳内電界値とそれに対する生体反応の関係性を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)は、簡便に脳電気刺激を実現する装置として脳血管障害への応用を念頭にいれた研究が進められている。本研究では、tDCS投与量と皮質興奮性及び行動に対する用量反応関係について検討を行った。研究の結果、ヒト一次運動野における推定電界強度が0.5~1.0V/mである時に運動皮質興奮性が最大になり、それ以上電界強度が高い条件の場合は、運動皮質興奮性は低下することがわかった。すなわち、運動皮質興奮性とtDCSの用量反応関係は非線形であった。また、脳梗塞モデルラットを用いた実験では2週間のtDCS刺激によって運動障害の重症度が軽減されるという予備的な結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外の脳卒中患者は今後も増加が予測されている。したがって,臨床応用に重要である用量反応関係に資する知見を見出した本研究の学術的重要性は高いと考える。また、tDCSはその簡便性・携帯性が他の手法に比べて大きな利点となっており,脳卒中のみならず患者総数が約250万人といわれる精神疾患への応用も期待されている。さらに,外科手術による電気刺激が必要であったパーキンソン病などに対し電気刺激を非侵襲に実現する可能性を秘める。したがって、tDCSの用量反応関係に対する本研究成果、tDCSの他の精神・神経疾患への応用にも資する知見と考えられる。
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