研究課題/領域番号 |
20H04054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
伊藤 修 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (00361072)
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研究分担者 |
上月 正博 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (70234698)
森 建文 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (40375001)
高橋 麻子 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (20825773)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | リハビリテーション / 循環器・高血圧 / 腎臓 / ストレス / 細胞・組織 |
研究開始時の研究の概要 |
ミトコンドリアは細胞内小器官であり、臓器障害ではミトコンドリア機能異常を伴っている。心不全や腎不全のような進行性臓器障害では、血管内皮機能や組織ミトコンドリア機能も高度に障害されているにもかかわらず、運動療法が効果をもたらす機序の詳細は明らかになっていない。本研究では、腎障害や心不全等のモデルラットに長期的運動を行わせ、各臓器のミトコンドリア機能と生体内代謝系への影響を解明する。
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研究成果の概要 |
腎障害やミトコンドリア機能に対する長期的運動の効果やその機序について慢性腎臓病モデルラットを用いて検討した。腎障害に伴い、脂肪酸β酸化酵素群やその転写因子であるPPARαとPGC-1αの腎内発現は低下しており、長期的運動は腎障害を軽減し、脂肪酸β酸化酵素群、PPARα、PGC-1αの腎内発現を増加させた。長期的運動はさらに、高食塩摂取Dahl食塩感受性ラットではレニン-アンジオテンシン系の異常を、高フルクトース摂取ラットではnitric oxide系の異常や酸化ストレスを、5/6腎臓摘除慢性腎不全モデルラットではレニン-アンジオテンシン系の異常や酸化ストレスを改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高食塩摂取Dahl食塩感受性ラット、高フルクトース摂取ラット、5/6腎臓摘除慢性腎不全モデルラットにおいて、腎機能低下や組織障害はミトコンドリア脂肪酸β酸化酵素群の発現低下を伴っていること、長期的運動はミトコンドリア脂肪酸β酸化酵素群の発現増加を伴って腎保護効果を示すことを明らかにした。今後、心腎連関における運動療法の機序の詳細を明らかにすることや薬物療法との相加・相乗効果なども検討することで、慢性腎臓病患者や慢性腎臓病を併存する慢性心不全患者においても透析導入防止目的の運動療法の普及や新しい治療法の開発につながる可能性がある。
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