研究課題/領域番号 |
20H04062
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
竹越 一博 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40261804)
|
研究分担者 |
渡邉 淳 金沢大学, 附属病院, 特任教授 (10307952)
渡部 厚一 筑波大学, 体育系, 准教授 (30447247)
菅澤 威仁 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60821840)
竹村 瑞穂 日本福祉大学, スポーツ科学部, 准教授 (70634351)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
|
キーワード | 遺伝子ドーピング / リキッドバイオプシー / cfDNA / 遺伝子ドーピング検出法 / RNA-seq / クリスパーキャス / アスリート遺伝リテラシー / NGSの2次所見 |
研究開始時の研究の概要 |
「遺伝子ドーピング」は、近年の遺伝子治療や遺伝子編集技術の飛躍的な進歩により実用化が非常に懸念されている。それは治療を目的としない競技力のエンハンスメント目的の「体細胞変異の導入」である。従って、体細胞操作を行った組織にのみ「ベクター及び外因性遺伝子」が限局して発現し、血液や尿からは検出が不可能とされる。当然、アスリートから遺伝子検査目的で筋生検や組織生検を行う事は、侵襲性が高く不可能である。今回、申請者らはこの問題点を克服するため、ガン体細胞変異の非侵襲的検出技術「リキッドバイオプシー」を主にその妥当性を検討する。
|
研究成果の概要 |
現在、遺伝子ドーピングは、その検出は非常に困難であり、確立された検出方法が世界的にみても存在しないことは極めて問題である。今回、遺伝子ドーピングの非侵襲的な検出法として、リキッドバイオプシーの概念を応用を検討した。ヒトのエリスロポエチン遺伝子(hEPO)をアデノウイルス組み込みマウスに静脈注射し、実際に赤血球が増加するモデルを作成した。本モデルにおいても定量PCR (qPCR)により末梢血の血球分 画から外因性hEPOを検出できた。さらに末梢血からのRNAを用いてRNA-seqを施行し、多数の高感度なRNAマーカーを同定できた。 リキッドバイオプシーの有効性を証明できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝子ドーピング」は、遺伝子編集技術の登場により実用化が非常に懸念されている。対策として、がんゲノムで利用されている「リキッドバイオプシー」を最適な検査法として研究を進めている。他方で「遺伝子ドーピングそのもの」と「その検出法の開発」は様々な倫理的な問題を内包しており、検出法の実装に至る前にスポーツ倫理を初めとする学際的な議論が必要である。アスリートの遺伝リテラシー獲得を目指したアンチ・ドーピング活動強化にもつなげたい。 「遺伝子ドーピング」が研究されてすでに検出可能であると言うことを、学術的に世に知らしめるだけでも遺伝子ドーピングの抑止力になる。
|