研究課題/領域番号 |
20H04064
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高木 英樹 筑波大学, 体育系, 教授 (80226753)
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研究分担者 |
角川 隆明 筑波大学, 体育系, 助教 (00740078)
中島 求 東京工業大学, 工学院, 教授 (20272669)
仙石 泰雄 筑波大学, 体育系, 准教授 (30375365)
下門 洋文 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (50757911)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 水泳 / 流体力学 / バイオメカニクス / 流れの可視化 / コンピューターシミュレーション / コンピュータシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
水泳水中運動の特徴として,陸上と同一の運動をしても生体への影響は大きく異なる.異なるが故に陸上では得られない運動効果が水中での運動には期待できるわけだが,実はヒトが水中で運動を行った場合,水から受ける力がどのように,どれくらい生体に作用するのか?十分明らかになっていない.そこで本研究では,いくつかの最新流体力学的解析手法を組み合わせ,これまで困難とされてきた,水泳水中運動中の流体力の発生メカニズムを解明するとともに,生体への負荷量を正確に定量できる方法論を確立し,水中リハビリテーションにおける運動処方の指標,あるいはトップスイマーの傷害予防の指針となる知見を得ることを目指す.
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研究実績の概要 |
本年度は、水中ドルフィンキック(Underwater Undulatory Swimming: UUS)における泳速の増加に伴う運動学的および筋活動の変化を調査することを目的とし実験を行った。実験は実験用回流水槽において、8名の国内レベルの男子水泳選手が、最大泳速の70%、80%、90%(それぞれ70%V、80%V、90%Vとする)で3回のUUS試技を行った。3次元運動学的解析にはモーションキャプチャシステムを用い、臀部および下肢の8つの筋肉から表面筋電図(EMG)データを収集した。 その結果、キック頻度、つま先上下速度、角速度はUUS速度の増加とともに増加し、キック長、キック振幅は減少することが示された。さらに、90%Vではつま先速度のピークの対称性が向上した。また,大腿直筋,大腿二頭筋,大殿筋,中殿筋,前脛骨筋,腓腹筋の統合筋電図値は,低流速時に比べ90%V時に高く,統合筋電図値の和はUUS速度の上昇に伴い増加した.これらの結果から、下肢の筋活動強度の上昇がキック頻度の上昇に寄与していることが示唆された。さらに、大腿二頭筋と腓腹筋の筋活動は、UUS速度の増加に伴い、若干早く開始され、キックの対称性の向上に関係している可能性がある。 結論として、本研究は以下の主な知見を示唆している: 1)UUS速度の向上にはキック回数だけでなくキック速度の変化も重要である、2)UUS速度の向上に伴い特定の筋活動の強度が増加する、3)キック対称性はUUS速度の変化に関連しており、キック対称性の向上は筋活動パターンの変化によりもたらされると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
水中ドルフィンキックに関する運動学的、筋電図学的研究に取り組み、概ね計画通り実験を 実施することができ,そららの研究成果をまとめて研究誌に投稿することができた.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は最終年度に当たるため、これまで開発に取り組んできた新たな分析方法論の検証作業に重点を置く予定である。具体的には、圧力センサを用いた泳動作中の推進力定量システムについては、従来の計測方法で測定したデータと比較するための追加実験を実施して、新システムで測定したデータの妥当性を検証する予定である。 また粒子画像計測法(PIV)に関しては、これまで実験用回流水槽を用いて、泳者周りの流れ場の解析を実施してきたが、今年度は静水プールにおいて同様の解析が行えるかを検証する予定である。 さらに水泳人体シミュレーションモデル(SWUM)を用いた推進メカイズムの解明においては、実際の泳者の体形や筋出力に関するリアルデータをモデルに投入して、最適化を行った場合のシミュレーション結果と実際に泳いだ場合の結果を比較検討し、シミュレーションの妥当性の検討を実施する予定である。 以上のような、データの妥当性や信頼性を検討したうえで、これらの結果を国際学会や国際誌において積極的に公表していく予定である。
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